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「るろうに剣心‐明治剣客浪漫譚・北海道編‐」第2巻感想 北海道が舞台になった真意(?)に震えた

この記事は

「るろうに剣心‐明治剣客浪漫譚・北海道編‐」第2巻感想です。
ネタバレあります。

第2巻だ!!

待望の第2巻。
メイン舞台である函館の地に降り立った剣心達を待ち受けていたのは…。
なるほど。
スケールが違うわぁ。

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©和月伸宏
感想です。

北海道が舞台なのが納得。

翔ぶが如く!!
和月先生愛読の司馬遼太郎先生の名著です。
「京都編」で左之介が叫んでいた台詞でもありますが、この時は馬車を飛ばせば間に合うギリギリの範囲で戦っていました。
京都の町中に現れた十本刀と港に出現した煉獄。
双方を破るべく、剣心達主力は煉獄の方へ、その隙を突いた十本刀と弥彦、京都御庭番衆を筆頭に迎え撃ちました。
(コミックスを確かめもせず、記憶だけで書いてます。間違ってたらごめんなさい。ご指摘ください)

志々雄一派も相当の数が居ましたが、それでも京都を戦場にするだけで手いっぱい。
と、簡単に書いてみましたが、京都は京都でかなり広いんですけどね。
更には、日本の至る所の村を支配下に置いていたり、京都戦自体を囮にしていたりとスケールは大きかった事は確か。
それでも、「翔ぶが如く!!」ですよ。
まだまだ剣心の「手の届く範囲」ではありました。
(「手の届く範囲で食い留められた」とした方が正しいか。)

さて「北海道編」。
僕はてっきり劍客兵器は5人だけの集団で、彼らを退治して終わりと思っていました。
5巻前後位で畳まれるくらいなのかなと予想していました。

まだ現時点では何巻まで続くのかは分かりませんけれど、劍客兵器のスケール感に関してはとんでもなかったですね。
見当違い甚だしかった。

北海道は本当に広大です。
広大だそうです。
僕ら本州の人間が北海道への旅行計画を立てる時、ついついあそこもそこもと複数の都市を周ることを考えがちですが、道民曰く「分かってない」と一笑に伏されるそうですよ。
友人にも北海道出身の子がいますが、彼も「(3日程度で2都市以上の周遊は)無理」ときっぱりと言ってました。

「秘密のケンミンSHOW」では、車のガソリンが半分近くまで無くなったら、ガス欠が怖くて運転できないと口を揃える道民が映されていました。
都市間の距離が果てしなさすぎて、スタンドも簡単には見つからないからだとか。
僕はまだ1度しか北海道に行ったことが無いので、あまり実感できないというのが本音ではあるのですけれど、多分僕が思っている以上に「広すぎる」のでしょうね。

何が言いたいのかというと、まさに作中にあるようにテレポーテーションでもしないと間に合わない距離で頻発する戦闘実検。
広大な北海道のあっちこっちで行われる殺戮は、流石の剣心も手が出せません。
「翔ぶが如く」では絶対に間に合わないです。

北海道の広さを活かした壮大な仕掛けです。
こういった展開は埒外も埒外。
いや~滾るわ。

どうやって剣心達は何人いるかもしれない一騎当千の劍客兵器を倒していくのか。
弥彦再登場の気運もいっきに高まりましたし、楽しみでしかありません。
胸が躍りますね。

宗次郎達と栄次

前作連載終盤で語られていた構想では、安慈、不二の北海道虜囚組と北に向かった宗次郎の再登場が示唆されていました。
このうち安慈は早くも出てきましたね。
予告には宗次郎もいるので、出て来るのかな?
あとは不二ですか。
彼も近いうちに出てくるとして…。

そっかぁ。
剣心の仲間になるかはさておいて、対劍客兵器として出てくるのでしょうね。

劍客兵器が北海道各地に点在してるからこそ、「オールスター」が映えますね。
単なるファンサービスや和月先生が描きたいからだけではない、彼らが登場せざるを得ない状況を見事に作りだせている。

しかも、ただ単に戦闘要員として登場させるのではないのでしょうね。
1巻の感想時にも妄想したように明日郎にも影響を与える存在になり得るし、栄次(懐かしい)の心も揺さぶってくるはずです。
なんたって仇ですからね。
特に宗次郎は顔を合わせてるだけに(…合ってましたよね?直接。栄次とはニアミスだけだっけ?ご指摘を…)栄次の復讐の炎を燃え上げそう。
現状ですら「国の為」とか「民の為」ではなく、「悪を倒す為」という危険な心境にある栄次。
ほんの些細な揺らぎで、簡単に悪の道に堕ちそうなので、ある意味明日郎以上に不安定な存在です。

制作秘話で示唆された「負荷」は、わざわざこの時点で予告されるのですから、今作にとっては大きな意味があるのでしょう。
明日郎をも巻き込むのか否か。
なんにせよ「剣心」のテーマに関わって来そうな問題なので、注視して読んでいきたいです。

終わりに

北海道各地を転戦とするロードムービー的な要素を絡めた一大活劇!!
ある種「GUN BLAZE WEST」で出来なかった趣向の再挑戦となりそうで、ワクワクです。

と、勝手に期待しておいて、皆函館に集結して、函館内だけで完結したらどうしようw
そうなったら、とても恥ずかしい感想になりそうですねw

ともあれですよ。
3巻、待ち遠しい。