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「るろうに剣心‐明治剣客浪漫譚・北海道編‐」第1巻感想 これぞ新時代の「ハイブリッドるろ剣」だ!!

この記事は

「るろうに剣心‐明治剣客浪漫譚・北海道編‐」第1巻感想です。
ネタバレあります。

やっと出ました!!

遂に発売されました「るろ剣 北海道編」第1巻。
和月先生の性癖が世にばれて、色々と大変なことがあって、伸びに伸びていましたが、やっと!!
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さて、読了したので感想を。
(「ハイブリッド」の誤用については流して~)

弥彦の物語に期待しちゃう

前作連載終盤より構想があった「北海道編」。
世に出る事無く連載は終わり、そのまんま永遠に語られないと諦めていた物語が、平成も終わる頃合いになって奇跡の幕開けとなりました。
あの時の感動そのままに第1巻を読みましたが、やはり面白い。
ああ、剣心が帰ってきたんだなという空気感に浸れます。

「るろ剣」最大の特徴は、少女漫画のようなしっかりとした人間ドラマです。
今でこそ珍しくありませんが、当時の「ジャンプ」では異例だったんですよね。
バトルバトル、たまにギャグって作風が多かった中で、キャラクターの心の機微に焦点を当てていました。
だから、女性ファンが多くて、その事が話題にもなっていました。
「ジャンプ」の読者層を変えた作品なんて言われてたかな。

だから、今回もそこにしっかりと注目してみます。
すると、最大のテーマは登場人物制作秘話(このコーナーも超懐かしい)にもあったように「明日郎が正と悪、どっちに染まるのか」でしょうか。

「るろ剣」には「敵役(かたきやく)しかいない」とは、当時の和月先生の課題でした。
どんなに「悪役」を出そうとしても、「敵役」に落ち着いてしまう。
感情移入できるバックボーンを用意して、江戸から明治への過渡期を生きた侍達の半生を描くからこそ、どうしても悪く成りきれない敵達。
そんな中で唯一と云って良い「悪人」が志々雄真実でした。
故にピカレスクとして魅力的に映え、作品屈指の人気キャラクターになりました。

彼の遺刀を携え、悪の道に堕ち「悪太郎」になってしまうのか。
剣心の不殺に感化され、「明日郎」として陽の当たる道を進むのか。
あるいは…。

一体どう展開されるのか、ワクワクする導入でした。

やっぱり、色々と妄想が滾るんですよね。
僕が気になったのが、弥彦。

前作で、弥彦は間違いなく剣心の志す道の正当なる後継者でした。
最終回で剣心から逆刃刀を譲り受け、新たな時代の人を活かす剣を継承しました。
それが、今作ではいきなり逆刃刀を返上することに。
これは、弥彦が剣心の後継から外れたことを意味すると解釈しました。

「ええええっ」ですよ。
弥彦好きなんですよ。
最初から最強の剣心には無い、少年漫画らしい「成長する(強くなる)少年」を地で行っていたから。
十本刀の蝙也を倒した時は、本当に痺れました。
大興奮した記憶があります。
そんな弥彦が、漸く辿り着いた剣心からまた遠ざかってしまった。

北海道にも同行しないとか辛すぎる。
もう今後出番はないんでしょうか?
それは勘弁してほしい。

だから、こんな妄想。

明日郎は、剣心ではどうにもならないことで悪太郎になっちゃうんですよ。
一度は悪の道に堕ちてしまう。
ラスボスになっちゃう。
そこへ、弥彦が到着。
剣心とは違い、彼の道である竹刀で悪太郎を明日郎へと戻す。
剣心の剣術では止められなかった「あしたろう」を弥彦が剣道で諭し、導く。
新しい時代の幕開けをはっきりと示せるし、第三幕での弥彦との「別離」が活きて来る。

この漫画は剣心が主役ではあるんだけれど、彼の物語はやはり一度閉じてるんですよね。
身体も限界にきているし、言葉は悪いけれど「未来が無い」。
次の世代の物語を示すためにも、最終的には「弥彦の物語」に落ち着いてくれればいいなと願っています。

敵役達を再登場させる意図

さて、先程敵役ばかりだという話をしました。
今作には、そんな彼らが総登場しそうな感じです。

蒼紫、宗次郎を筆頭とした十本刀の生き残り、"外印と愉快な仲間達"(当の外印は死んでっけど)…。
そして、雪代縁。

正義を白、悪を黒とするなら、彼らのスタンスは灰色というところでしょうか。
蒼紫は今や白と見做せると思いますが、後は灰色。
やはり明日郎同様に、白にも黒にも染まる立ち位置にいるキャラクター達。

だからこそ、明日郎に良くも悪くも影響を与えるようになるのかなと。
寧ろ、影響を与えたいから、登場させるのかもしれないなと思いました。
様々な人生、価値観、思想を知り、考え、どう答えを出すのか。

ただ「懐かしのキャラ大集合!!」で喜ぶのでは無くて、その辺にも注目していきたいですね。
きっと登場させるには、しっかりとテーマに絡めた意図を孕んでる筈ですので。

少年漫画的なワクワク

志々雄一派よりも格上なの?
ホントに?
ワクワクするじゃない。

当時の編集さんの提案で「少年漫画らしい長編」にチャレンジした京都編。
志々雄一派の組織図は、少年漫画らしいワクワクに満ちていました。
なにより「十本刀」っていうのが良いよね。

10人の幹部。
和月先生は多過ぎたかもと嘆いてもいらっしゃいましたが、魔王四天王とか六大軍団とか痺れますよね。
少年の心を熱く燃やす大切な要素です。

更には、10人の中でも筆頭の3人がいて、その上に志々雄が君臨している。
仲間たちが幹部と戦いながらも、剣心を奥へ奥へと進ませる。
熱いな~。

そんなノリを「北海道編」でも採用してくれるのがニクイ。
「劍客兵器」ですって。
顔を隠してるキャラが2人もいて、こういうのもあるある。

右目に傷がある方は、新選組か斎藤個人に理由ありっぽいですね。
何者だろう。
もう1人の完全に顔を隠してる方は、既存キャラかな?
案外、旭の双子の兄とかだったら面白いかもw

なんにせよ、彼らは「悪役」になりそう。
志々雄以来の完全な悪に期待です。

終わりに

キャラクターのドラマと少年漫画らしいノリのバトル。
京都編よりも少年漫画らしく、前作よりも人間ドラマを濃く。
そんなハイブリッドな新世代「るろ剣」になりそうで今後が非常に楽しみです。


あ。
ついでに「弥彦の逆刃刀」をコミックスに収録して~。
これが載った「ジャンプ」、ずっと取っておいたのに、捨てられちゃったんだよ~orz
完全版、文庫版などには収録されてるらしいけど、コミックスにも是非。