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「ONE PIECE」の「ホールケーキアイランド編」に「意味」が出て来て興奮

この記事は

「ONE PIECE」の感想です。
ネタバレあります。

はじめに

「ジャンプ」最新号までのネタバレを含みますのでご注意ください。
「ワノクニ編」も第二幕に入って、急展開を見せてきました。
簡単に感想を書きます。

「ホールケーキアイランド編」が好きじゃなかった

何度か書いてる気もしますが、僕は「ホールケーキアイランド編」が好きじゃありませんでした。
ただでさえ大長編になっている本作。
なるべくなら「無駄」をして欲しくないのです。
無駄というのは、本筋の物語から見て「無くても問題の無いエピソード」。
短いエピソードなら兎も角、「ホールケーキアイランド編」は9巻にも及ぶ長編でした。
言葉悪いですが、読んでいて早く終わってくれと願い続けていました。

いやいや、意味ならあったじゃないかという意見もあるかと思います。
というか、殆どの読者なら意味があったと考えるでしょうから、僕が異常なのでしょう。

サンジの生い立ちが明かされた。
ビッグ・マムの右腕とも言うべき強敵カタクリを撃破した。
ジンベエが正式に仲間入りを表明した。

主だったトピックを挙げるだけで、意味があったと見做すほうが普通ですよね。
だから、これは本当に僕がおかしいのでしょう。
ワガママにも「ビッグ・マムを倒さなかった」ことが気に入らないだけなのだから。

結局、カタクリ撃破って大した意味ないと考えているんですよね。
彼は確かにビッグ・マム海賊団にとっての最大戦力ではありましたが、まだまだ戦力は十二分に保持しています。
なにより一番強くて厄介な船長のビッグ・マム自身が健在です。
今後またこの海賊団と戦う事は目に見えていて、つまりは、かなりの長尺になることも予測できるんです。

ちょっぴりウンザリしたんですよ、実際。

過去にまみえた敵と再び長い長い戦いが描かれる。
勘弁してよと。

それならば、このエピソードでビッグ・マムを倒して欲しかった。
けれど、ビッグ・マムの化物染みた強さだけを印象に残して、ほぼ損壊を与えずに終わってしまった。
何の意味があったのかなという想いが強く残ったのです。

「ホールケーキアイランド編」に「意味」が出て来た?

だから、最近の展開には、多分普通のファンと違った意味で興奮してるんです。
「意味無かったホールケーキアイランド編に意味が出て来るんじゃないの、これ!!」って感じで。

そう思い始めた最初がサンジのパワーアップ。
家族から託されたスーツを着て、目に見えて強くなりました。
サンジ自身が言ってたように、今後ウソップ達の手によってカスタマイズされて、よりサンジ専用に特化したスーツになりそうです。
そうなると、より強くなるのでしょう。
一味全体の底上げに繋がる主力のパワーアップは大歓迎。

これだけで意味があった気がしてきたのですが、大きかったのはビッグ・マムですよ。
唐突に登場したかと思えば、百獣海賊団キングの強襲に合い、船ごと転覆。
あっさりと、本当にあっさりと海の底へ消えて行きました。

キングってのが百獣海賊団のどの地位にいるのかはまだ分かってません。
ジャックの部下の有象無象の部下達が様付けてるし、トランプの絵札に準えた名前からしても、恐らく大看板の1人ではあるのでしょうけれど。
それにしても、「カイドウの部下」にあっさりと落とされている所に、唖然としました。
まさかこれでビッグ・マムも終わり?
あんだけ手こずったのに、こんなに簡単にやられたの?
疑問しか無かった展開でしたが…。

第931話、まさかまさかの事態に。
ビッグ・マム、浜に打ち上げられていたところをチョッパーが見つける。
止めを刺そうとするも、ビッグ・マム目覚める。
最大級の警戒をするチョッパーに対して、ビッグ・マム「おれは……誰だい?」。

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©尾田栄一郎
そりゃこういうリアクションになるわ~。

これって、若しかしてビッグ・マムとの再戦を回避出来るんじゃないの?

医師チョッパーが活躍する気がする

記憶喪失が一時的なモノなのか、半永久的なモノなのかは分かりません。
演技ってことは無いでしょう。
必要が無いので。

何れにせよ、ビッグ・マムとの再戦を回避できる気がしてきました。


チョッパーと出会ったこと。
これが大事なんでしょうね、きっと。
言い方を変えれば、記憶喪失中のビッグ・マムと遭遇する役目はチョッパーでは無いといけなかったのではないか。


「ホールケーキアイランド編」で、1つ未だに腑に落ちないエピソードがありました。
ビッグ・マムの過去回想が挿入された点です。
何故なのでしょうか。

敵キャラでも過去回想は今までもありましたが、そのタイミングで挿入される意味はそれぞれありました。
けれど、ビッグ・マムの件だけは、その意味が見出せないのです。

あの回想で、最も言いたかったことって、ビッグ・マム海賊団が成立する切欠でもなければ、能力の譲渡についてでもないと思うのです。
シュトロイゼンとの出会い、マザー・カルメルの「ソルソルの実」の能力を得た事を描きたかったのでは無くて、ビッグ・マムのトラウマの一部始終を見せたかったのかなと。
それにしてもトラウマを解消するような出来事は起こらず。
ただ単にキャラの背景を描いて、キャラを立たせるという意味合いしか見出せなかったのです。


この「意味が見出せなかった過去回想」がこの為だったのだとしたら…。


チョッパーがトラウマを克服させるんじゃないかな。
過去の事だけは覚えていて、それをチョッパーが聞いて、「お前が食ったんだろ」とツッコむ。
長年の悲しみの真相を知って、トラウマを克服。
チョッパーに感謝して、懐いてくる。(若しくは、改心する)

半永久的な記憶喪失ならば、この状態で、戦いが避けられ、場合によっては配下に下るのかもしれない。

もしも一時的な記憶喪失ならば、チョッパーが記憶喪失を治すのかもしれません。
トラウマの真相を教えてくれたことと記憶喪失を治してくれたこと。
なんだかんだ義理を重んじてる感のあるビッグ・マムは、2つの恩から麦わら海賊団への恨みを無かった事にしてくれるかもしれない。
仲間になることは無いでしょうけれど。


何れにせよ、医者であるチョッパーがビッグ・マムを放っておくとは思えません。
優しい彼の事、なんだかんだと恐がりつつも、医者として患者に真摯に接するんじゃないかなぁ。
それがビッグ・マムの中の麦わら海賊団に対する敵愾心を薄れさせるのかなと妄想しています。

終わりに

ビッグ・マムとの再戦は避けて欲しい所。
妄想通りとは言いません。
結果として再戦が無いことになれば、僕は嬉しいです。
その時漸く心から「ホールケーキアイランド編」も意味があったんだなと納得出来る気がします。