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「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」 第15巻 ネタバレ感想

この記事は

「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」15巻感想です。
ネタバレあります。

久々の短編集

凄まじい大遠征を終え、つかの間の休息。
お久しぶりの短編集となりました。
どうやらアニメ1期BDの特典小説の再構成版を中心にしてたようですね。
あとがきで初めて知りました。

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©大森藤ノ・ヤスダスズヒト
ではでは、感想です。

早くも次巻に想いを馳せる

全員ランクアップするかなと予想してましたが、リリと春姫だけでしたか。
(春姫は待機状態ですけれど)
もしかしたらベルも出来るのかもですけれど、ちょいと意外でした。
あれほどのこと。「偉業」と言って差し支えないだろう冒険から生還しても、まだランクアップには至らないのか…。

よほどベルの成長速度が異常なのだとハッキリと示された形になりました。

それでも、ヴェルフは鍛冶師として間違いなく熟練度を上げたし(おまけに新しいスキルも発動した)、命も飛躍的に(ファミリアで最も)能力値を伸ばした。
ファミリアの格が上がる程には、全員力を付けたのは事実ですね。
ここでもう1つ何かあれば、ヴェルフと命の主力組もLv.3に達するんじゃないかな。

その「何か」がいよいよシルの事になりそうですね。
「知り合いの冒険者」ってボアズかなぁ…。
やっぱりシルはフレイヤなのでしょうか。

嫌だなぁ。フレイヤだったら。
嫌だなぁ。

ただ、あくまでも予想というか、願望なのだけれど。
そんな神話通りの展開にはしないと思うのだ。

もう一ひねり、二ひねりはしてくる…はず……。
してきて欲しい。
してくださいお願いします。

シルはどこまでも純真な良い子ちゃんであって欲しいんですよ~。
あんなおば…腹黒い一物抱えた神物であってほしくない。

ああ次巻が怖い。

リオン編辛かったけど

さて、間章と七章以外は特典からの再掲ということですが、こうやって「現時点での物語」である間章をクッションにすると、見えてくる景色がガラッと変わるものですね。
リオンとアストレア・ファミリアの出会いを描いた第六章がまさに…です。

この六章を当時読んでいたらどう感じたでしょうか。
アニメ1期は、第5巻の漆黒のゴライアスと冒険者達との死闘までを描いていました。
その中には、ベルやリオンがいて、戦闘後に彼女はアストレア・ファミリアのお墓参りをしていましたよね。

まさに、そんな最終巻にこのお話が付属していたのでしょう。多分。

とすれば、かなり辛い過去ですよね。
アストレア・ファミリアの面々が。
アリーゼが明るく活き活きと生きている頃のお話だからこそ、ず~~~んと重たい気分を味わっていた気がします。

勿論今読んでも、辛いは辛いです。
なんせ、あんな惨たらしい最期を迎えるのだと知っちゃったわけですから。
具体的に死までの物語を知った今と「全滅した」という断片的な情報しかなかった当時では、受ける辛さも違ってきていたと思われます。

ただただ辛いという印象しか持ちえなかったであろう当時よりかは、辛さの中にもどこか吹っ切れた想いを感じれたのです。
それは語り部であるリオンが、彼女たちとの過去にいい意味でケリを着けることが出来たからなのだと思います。

だってね、リオンが当時の気持ちのままだったら、ベルにこういったお話も出来てなかったはずですもの。
「貴方には関係ないことです」とかなんとか言って、はぐらかすのが関の山。
微笑を湛えつつ話せるようになったというだけで、大きな変化ですよ。

お話の語り部であり、「主役」でもあるリオンの心境がガラッと変わったからこそ、お話そのものに持つイメージもガラッと変わったのではないかなと思った次第です。

終わりに

シルが良い子でありますように。(まだ言ってる)

ただ、その前に、1か月延期になった「ソード・オラトリア」最終巻があるんですよね。
…重そう…………。
今巻にレフィーヤがちょろっと出てきてましたが、彼女が無事に助かると良いな。

しっかりと大切な人の死を乗り越えた上で。


冒険者の死と遺された者の痛哭に焦点が当たっていた今回。
エイナがそうであったように、レフィーヤもまた強く前を向いて立ち上がって欲しいです。