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「DRAGON BALL超」第10巻感想 ベジータに萌える

この記事は

「DRAGON BALL超」第10巻の感想です。
ネタバレあります。

はじめに

「銀河パトロール囚人編」最初のバトルの幕開けです。
モロの脅威が実感できた第10巻の感想です。

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©とよたろう/鳥山明

モロ、強い

前巻の感想でモロのエネルギーを吸う魔力は元気玉に似てる云々と書きましたが、実際完全に上位互換なのですね。
元気玉の弱点って、構えに入ったら動けなくなることです。
完全な受け身になって、しかも、時間を必要とします。

高速バトルを常とする「ドラゴンボール」の世界では、死活問題。
滅多には使えません。
純粋ブウ戦の時のベジータのような、技の間に敵を引き留めてくれる協力者がいて、初めてギリギリで実戦で使えるという程度です。

対してモロは、戦いながらにして惑星のエネルギーを吸いこみ続けられるんですね。
なるほどね、こりゃヤバイ敵ですわ。

相手の力量なんて関係ないですからね。
どれだけ力量差があっても、パワーを吸い続ければいずれ逆転する。
その間に致命傷となる技を撃たれても、例の回避能力で避けることが可能。
のらりくらりと相手の攻撃をかわし続けて、弱ってきた頃に惑星のパワーで反撃する。

エネルギーを吸われないブウが有利なのも頷けますが、とはいえ、引き分けに持ち込むのが精々なのかなと。
魔力を吸い取る大界王神様の技が決め手になるというのも納得のバトルでした。

しかし、一体どうやって勝つんでしょう。
大界王神様が魔力を吸い取った上で、トドメだけ悟空達になるんでしょうか。
それは嫌だなぁ。
「超」はずっとそんな展開ばかりなので、いい加減悟空達が気持ちよく敵をやっつける展開を見たい。

ベジータに萌える

ベジータってやっぱり良いキャラだなぁと改めて実感した次第。

主人公に敗れて仲間になるライバルというのは、今や漫画界の王道展開ですけれど、ベジータはそこに最後まで抵抗し続けているライバルです。
常に悟空のライバルで居続けるプライドの高い戦士。

そんなベジータの転機は人造人間セル編でした。
ブルマとの間に長男トランクスを授かり、未来トランクスとの日々の中で彼への愛情をすくすくと育てていたベジータ。
完全体セルに未来トランクスを殺されたことで、激怒。
初めて自分以外の為に力を奮った瞬間でした。

以来丸くなって、純粋ブウ戦で遂に悟空に脱帽。
原作はここで終わっていたので、アニオリの「GT」ではすっかり「怖いけど優しいオジサン」になってました。
僕のイメージもそうだったので、「超」でのベジータでは面喰ったんですよね。

悟空への敵愾心を無くしただけで、ライバルとして悟空より強くなるという気概だけは誰よりも強く持ち続けている。
それでいてしっかりとお父さんもしてて。
あぁ、益々良いキャラになったなと。

で、今回ですね。
かつての罪を忘れておらず、ナメック星人の為に死んでも償うという意思が見えたのが、なんだかとっても嬉しい。
今まではブルマやトランクスの為に怒ったことはあっても、他人の死に対して怒りを見せたことは無かったと思います。
それが、モロに殺されたナメック星人の遺体を見て青筋を立てていました。

他人の為に本気で怒れるほど優しくなったけれど、アイデンティティである誇りは失っていない。
誰よりも強くあろうとする本質を持って、されど、しっかりと良い意味で変わっていた。
円熟した人間味を持ちつつも、ギラギラとした強さへの渇望も持った今のベジータは昔よりも遥に良いキャラになったと思いました。

終わりに

ブウのトリッキーな戦闘がさらにバラエティ豊かになってて、読んでいて楽しかった。
手が多く見えるほど高速で打ち込んでたと思ったら、物理的に手を増やしてたのね(笑
お茶目なブウの戦いはもっと見てみたいな。