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「To LOVEる‐とらぶる‐ ダークネス」 第30話:ヤミの読んでいた本から推察するヤミのメアへの想い

この記事は

「To LOVEる-とらぶる- ダークネス」第30話の感想記事です。
ネタバレありますのでご注意下さいませ。

「To LOVEる-とらぶる-ダークネス」第30話「Resistance〜わかっているけど〜」 感想

ヤミとティアーユ、そしてメアのお話でした。
ヤミの言っている事は尤もだな〜と思うんです。
「道を踏み外したのだから、合わせる顔が無い」というのは。

でもこれ、そういう事を考えられている時点で、ヤミはもう殺し屋では無いんだなとも感じました。

自分がやってきた事が、一般的に「間違っている」事だと認識していて、ある意味後悔している。
罪を認識する事って、結構大事だと思うのですね。
本当に悪い奴というのは、罪を罪と捉えれらていない事が多いから(現実の話では無くて、フィクションの話として。)。

で、罪を認めた上でティアーユから逃げてしまうのは、己の犯した罪からも逃げているような気もして。
メアに後押しされて、制服を着てティアーユの前に出るという行為は、ヤミにとっては罪滅ぼしになっていくのかもしれないな〜と。
ま、そんな重たい話では無かったですけれども。

それにしても、キャラの動かし方が素晴らしいですね。
お静の件ですけれど。
図書館が最初に描かれたページにさりげなく蝶を追う犬が描かれていて、初読ではこの犬の絵のカットの意味が分かりませんでした。
読み進めているうちに、お静を追って図書館に来た犬だという事が分かり、意味を知り…。
さらにえっちいシーンの為に、この犬を再度活かしてくるというw
しかも蝶を使って。

お静は犬が苦手な上に、犬に絡まれると能力を暴走させちゃうという散々使い続けた設定ですが、使い方というのかな。
この設定を作中に出す流れが綺麗というか。

しかも、お静が"いる意味"。この回に登場させる意味がしっかりとあるから、また凄くて。
メアの深淵。心の奥に潜む黒い部分をしっかりと認識しているのは、作中ではお静だけだったりします。
モモも、十分に警戒してはいますけれど、恐らくお静程では無いはず。

そんな「メアに対して超警戒心を持つお静」だからこそ、「メアはそんなに悪い子では無いかもしれない」と想わせる事って今後重要になってきそうです。
そこを勘違いして、「実は良い子」だとお静が思ってしまうと、それこそネメシスの術中に嵌りそうで…。
ネメシスの言動から、メアが人の心を知ることは計画のうちみたいですし。

お静がメアをどう思っているのか。
今後の重要な要素になりそうですし、その想いに変化を付けるという意味で今回の登場には理由があったのかなと。

ヤミがメアに寄せる感情を推察

まあ、よくある演出?手法ですけれど、この回にも取り入れられていそうだったのが「キャラの心情などを小物で語る」事。
本のタイトルですね。

最初の方で、ヤミが読んでいたのは「無心」。
ティアーユの事を聞かされても、何も動じない・考えていない事を現していたのか、それとも無心を"演じている"事を現していたのか。
後者の気もしますが、ヤミの心情がタイトルになっていました。

中盤でモモが読んでいたのは「花園のヒミツ」。
ハーレムについてなのか、はたまた、えっちい小説なのか。
これもモモらしい本だなと思います。

で、同じく中盤、図書館でヤミが読んでいたのが「僕の妹は友達が多い」。
なんかラノベでありそうなタイトルですが、これもヤミの心情を現していると仮定します。

そうすると、単純に解釈すると
「僕の妹=メアは友達が多い」と、ヤミは想っているのかもしれません。

自分が避けていた制服を来て、毎日のように授業に出ているメア。
傍目から見ていると、クラスに溶け込んで、多くの友達がいると思っていたのかもしれません。
実際にはメアにも現状友達と呼べる子は、ナナくらいしかいないんですけれど。

もしこの仮定が正しいとするならば、最後の「妹が一歩踏み出している」という台詞ももっと納得出来るんですよね。
あの台詞は、ティアーユと向き合おうとしない自分を諭してきた事に対してだと思っています。
自分は避けているのに、妹は向き合おうとしているとヤミは解釈したのかなって。

これプラス、「普段自分が避けていた人との付き合いを積極的にしている」事に対しての「一歩を踏み出す」だったのかなって。
メアはなんだかんだ初登場時から学校に通い続けていますから。
ヤミからすれば、「積極的に友達作りに励んでいる」「人との付き合いをしようとしている」風に映っていてもおかしくは無いのかなと。

普段からメアに対してそんな事を思っていたから、メアの言葉に心動かされたのかもしれないな〜と。
「妹だから」というのもあるかもしれませんけれど、一種の尊敬に似た感情をメアに抱いていたので、ヤミは妹の言葉を素直に受け取ったのかも。