最初っからシリーズ化を前提にしたシリーズってあるの?という疑問
この記事は
ライトノベルに関する疑問をもとにした記事であります。
ラノベって楽しいですね。最近とみにそう思います。
ラノベに関する素朴な疑問
僕はあまりライトノベルを読んだことがありません。
ここで簡単に読んだことのあるタイトルを挙げられる程度の数しか読んだこと無いのですよね。
で、最近「俺妹」を5巻までまとめ買いして、ちまちまと読み進めています。
正直メッチャ面白いです。
買って良かったと心から思っていますし、改めて感想として思いの丈を残したいとも思っています。
なので、そちらについては後日記事にすると思うのですが…。
ただ、この「俺妹」を読んでいて、以前より頂いていた疑問がふつふつと大きくなってしまったような感覚を覚えたのです。
最初っからシリーズ化を前提にした作品ってあるのかな?という疑問ですね。
最初っから全力全開の作風
僕が知る(読んだ)数少ない作品群。
みなそこそこの長期シリーズとなっているのですが、その最初の1冊目。
カバーを見ても、奥付を見ても、どれにもどこにも「1巻」の表記が無いのです。
「ハルヒ」みたいに毎巻タイトルを変えている作品ならば当然の事ですが、同一タイトルでシリーズ化しているどの作品も最初の1冊目は巻数表記がありません。
これを見ると、漫画の世界しか知らない僕なんかはついつい思っちゃうのですよね。
上にも書いたような疑問を。
逆に、全1巻で終わっちゃう作品があるのだろうか?という事まで考えちゃう。
で、これはググったら答えが簡単に出ました。
どうやら1巻だけで完結しているラノベは、当然のように多くあるようです。
んじゃ、最初からシリーズ化を前提とした作品ってあるのかな?と。
はてさて「ラノベ シリーズ化前提」等という安易なワードでググってみた所、個人ブログでありますがいくつかヒットしました。
リンクは避けますが、それらのブログさんによれば「シリーズ化前提」で作られているとの事。
本当かどうかは僕には分かりませんが、ヒットしたブログが1つ2つでは無いので、そういった事実がある事は疑いようの無い事…なのかもしれません。
でもその割には、最初の1巻目に全力傾注しすぎというかと、クライマックス全開すぎというか。
そんな気がするのですよね。
ま、全部が全部という訳では無いのですが。
顕著な例が「スレイヤーズ!」でしょうか。
4度もテレビシリーズが制作され、OVA、劇場版とまさに一時代を築いたと言っても過言でない程有名なビッグタイトルです。
僕のラノベデビューはこの作品でした。
今でもドラグスレイブの詠唱呪文をそらで言えちゃう人は多いのではないでしょうか?(笑
そんな方は僕と同世代に違いないw
話が大きく逸れました。閑話休題。
そんな作品の1巻目。初見の時はホントにビックリでした。
1巻の敵がいきなりラスボスだったのですから。
最初からラスボスである大魔王を倒しちゃったものだから、以降の巻では敵のスケールが必然的にグレードダウンしていく。
この構成には驚きを隠せませんでしたね。
(第2部では、この「問題」が上手に解消されているから凄いです。)
「俺妹」も似た感じで、1巻でラスボスとの対峙を迎えています。
(これは個人差があると思いますが、僕の中では 親父>あやせ という感じでした。)
このように、ラノベの1巻って展開をぶっ飛ばしている作品がしばしば見受けられるなと感じるのですね。
ジャンプよりも厳しい世界なのではという憶測
ここからは完全な憶測なのですが。
シリーズ化が前提にあろうとなかろうと、やはり1巻の売上が全てなのではないかなと。
考えてみれば当たり前の結論なのですが。
1巻の売上が設定した目標を超えるかどうかで、実際にシリーズ化云々が決まると。
上で挙げた「スレイヤーズ」は確か1巻目発売時はシリーズ化の予定が無かった為(あれ投稿作でしたよね。確か)いきなりラスボスという構成でしたが、「俺妹」等はまさしくこんな感じだったのかもですね。
だから、出し惜しみなど出来ずにアイディアを惜しみなく1巻目に注ぎ込んでしまった。
1巻のみで判断されるとなれば、ジャンプなんか比べ物にならない程、厳しい世界に見えてきます。
だって、中身の宣伝が漫画に比べるとググッと少ないと思うからです。
漫画の場合、まず雑誌での連載という形で世に出るのが一般です。
その後コミックスが発売され、アンケートやコミック売上などから打ち切りが判定されます。
(漫画雑誌によって基準等々は異なりますが。)
つまり、シリーズの第1巻を初版で買う層って中身を知っている人が殆どだと思うのですよね。
中身も知らずに買う人も勿論居ると思いますが(1巻レビューのブログのオーナーさんとか)、それは一部でしょう。
既に中身を知って、面白いと判断したから買っている人が殆どの筈…です。
連載自体が宣伝の役目を果たしていて、充分な宣伝がされるから漫画は小説に比べれば部数が多いんじゃないかな。
ラノベ(小説)も勿論雑誌連載はあります。
が、漫画に比べればずっと少ない印象です。(あくまで印象)
多くは雑誌での掲載等々無しで、いきなり本が出版されて、勝負に掛けられてしまう…と勝手に想っています。
仮に僕のこの妄言が事実とするならば、もはやタイトルのインパクトや挿絵担当のイラストレーターさんの腕次第で結果が変わっちゃうのかなと。
中身の「宣伝」が出来ないのですから。
こう考えると、なんだか面白いのに、運に恵まれずに1巻で完結してしまった作品が多いんじゃないかなと思えて来ちゃいます。
(最初から全1巻である事が決まっていた作品はこの範疇では無いと思っていますが)
運も実力の内と言われちゃうとそれまでですが。
もっと長い目で見た作品って無いのだろうかという話。
無いんですかね?
1巻の売上に係わらず、取り敢えず〇巻までは出してみよう!というシリーズ。
絶対にありそう。というかある筈。
もし、こういう事が許されるのであれば、そして、僕の上の憶測が正しいのであれば。
この考えを基本線にして作られる事って出来ないのでしょうかね。
僕はホントにラノベは読まないのですが、ラノベ原作のアニメはそれなりに見ているつもりです。
で、色々と見ていると、中には「最初のエピソードが一番面白くて、あとは蛇足に感じた」作品も無くは無いのです。
こう感じちゃうのって、1巻にアイディアを詰め込みすぎるというラノベの売り方が生んだ弊害なのではとか。
何も知らない僕なんかは想っちゃうわけで。
本当に面白い作品なんかは、それでも工夫して続刊以降も1巻と比べて遜色無い出来に持ってっちゃうものです。
「俺妹」とか典型的にそういう作品だと僕は思っていますし。
上手い具合に話の焦点をシフトさせたり、広げていたりして、飽きない様に作られているな〜って。
でも、全部にそういうのを求めるのは幾らなんでも酷な気がしてなりません。
もっと長い目線で作られた作品があってもいいはずですし、そういう作り方をすれば化ける作品だってあるはず。
1巻目に詰め込み過ぎて、以降は尻すぼみという作品も減るんじゃないかなと。
無くなる事は流石に無いでしょうけれど。
20年以上ジャンプを読んでいて、好きな作品が無残に打ち切られちゃっていった悲しい経験をしているから、こんな事感じちゃうのかな。
何にせよ、こんな事を考えながらラノベを読んでいる自分って一体w
一旦嵌ると他のどんなメディアよりもドップリと世界観に嵌れるのがラノベ(活字媒体)だと僕個人は思っています。
読んでいる時の良いようの無い幸福感をもっと味わいたいなと最近は思っても居て。
漫画やアニメに比べ、割かなければいけない時間が多くなっちゃう為、なかなか手を出しづらいのですが。
ですが、そこを何とかして、良い作品に出会っていきたいなと思う次第で。
その為に「打ち切り」作品をなるべく少なくして頂きたいなという勝手な願いを込めてこんな事を書きました。