アニメな日々、漫画な月日

アニメ、漫画の感想・考察

「アニメの本数は増え過ぎなのか?」に関して考える

この記事は

アニメの本数について。

深夜アニメは多過ぎるのか

深夜アニメは多過ぎるのか?
CUPOがアンケートを取ったみたいですね。
元記事が削除されているのか見当たらなかったので、まとめサイトから引用します。
jin115.com

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年々増え続ける深夜アニメの本数。2010と2015年を比べると3倍ほどに増えている。

この増える一方であるアニメの本数を問題視している声も多く、CUPOでは「アニメの本数は増え過ぎなのか?」と題しアンケートを行った。
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多すぎるという意見だけみても6割を超えているのだが、やや多いという票を合わせると全体の約9割近くを占めていることが分かる。
多くの人がいまの深夜アニメの本数を「多い」と感じているようだ。

次にアンケートに寄せられた意見で「本数の増加で起きている問題」と考えられるものをピックアップしてみた。

■本数が多すぎてクオリティが低下しているのでは
・粗製濫造の感あり。厳選してきちんと作り込んでほしい。
・本数が多くなった分、話数が少なくなって話が中途半端だったり、無理矢理感があったり、不完全燃焼な感じのアニメが増えた。

■アニメが多すぎて見れない
・気になる作品にだけ抑えていてもそのクール内に試聴することが物理的に困難な本数に達しています。
・この数だと全部観ることが不可能なので折角の作品なのに観れないで諦めてしまうもの、最初の1、2話で継続かどうかの判断を迫られる。これは辛いです。

■同じような内容のアニメが増えた
・ラノベが増えすぎて、その内容が似て、最終的にそれをアニメにしたせいだで似たのが増えたと思うアニメの本数は多くてもよいが、独自性の強いのを求める。
・ラノベでちょっと売れたら、とりあえずアニメ化って感じ、円盤売りたいなら、それなりの作品もってこい。

■肯定的意見
・多いと感じるが肯定的な意味で。地域柄、放送されないコンテンツもあるため、母数が多いことは選択肢の幅が広がるので非常に助かる。
・多いに越したことはない制作がもっとがんばってほしい。

意外だったのは、多過ぎるという意見が過半数を超えているということ。
多くの視聴者が今の深夜アニメ本数を多いと感じているというのは、驚きでした。

さて、肯定的意見の

・多いに越したことはない制作がもっとがんばってほしい。

に注目して、では、制作サイドではどうなのか。

制作サイドは悲鳴を上げている

昨年10月の記事ですね。
hbol.jp

今年10月期放送のアニメで異変が起きている。
10月8日からテレビ放送を開始していた『Occultic;Nine-オカルティック・ナイン-』は21日、すでに放送していた1、2話分のAbemaTVやGYAOなどへの動画配信サービスを停止(※現在は配信再開)。
また、『ろんぐらいだぁす!』、『第502統合戦闘航空団ブレイブウィッチーズ』といった他のアニメ番組も「制作スケジュールの遅れ」などを理由に放送延期が相次いで発表された。


なぜ、ここまで立て続けに放送延期、中断が発生しているのか。
内情をよく知るアニメ業界関係者は「すでに昨年から『2016年クライシス』という言葉がささやかれていた」と明かす。


「昨今はそもそもアニメ番組の制作本数が、業界全体のキャパシティを超えつつあります。仕事を掛け持ちで仕事をせざるを得ないアニメーターが多く、今年はそれがついに決壊してしまったのだと思います。


たとえば、アニメにとって大事なレイアウトと原画作業は、本来であれば最低4~6週間は作業の時間がほしいところ。
ですが、今はそこまでスケジュールに余裕をキープできる作品はほとんどなく、中にはレイアウトと原画に1週間しかかけられないという作品まであります。
『限界と思われた数年前より、さらに状況は悪くなっている』とも言われています」


また、かねてから指摘されている、一部アニメーターの劣悪な労働環境も事態の根底にあるという。


「特にアニメーターは1カットレイアウトと原画でギャラが数千円と単価が安い。なので、仕事を掛け持ちすることで、手空きの時間をつくらないようにするんです。これもスケジュールが読めなくなる原因ですね。


また、アニメーターにはフリーランスが多く、業界として若手の養成がうまく機能していない。
そのため、基本すらできていないアニメーターが増えているのですが、仕事量は多く、またスケジュールもないので、仕事の依頼があることはあるんです。


ただ、結果としてレベルの低い原画があがってきて、そのしわ寄せを作画監督が背負うことになるんです。
作画監督の修正がなければ、今のアニメのクオリティは成り立たちませんよ。


また、現在では1作品に20名程度のアニメーターが参加しますが、その成果物の回収は制作進行の担当者が行います。
先ほども申し上げた通り、アニメーターにはフリーランスが多いため、朝方がいたり、夜型がいたり、なかにはスケジュールを守らない人までいて、やり方もまちまち。
大量の人数のアニメーターをフォローして、回収までするので、制作の負担が極端に増えてしまっている。
スケジュールの遅れをごく一部の人間の頑張りによってなんとか取り返しているがゆえにスケジュールの崩壊が起きやすくなっているといえます」


(中略)


そして、さらにこう続けた。

「芸術祭などでアニメに対し、権威づけをしてくれる文化庁や、クールジャパンとして海外セールスを後押ししてくれる経済産業省。日本のアニメにはこうした行政のサポートはありますが、業界構造を変えるには、まずは業界自体が変えようと意識しないといけない。では誰が旗を振るのか。毎回の放送を急場しのぎでクリアしているうちは、なかなか変わられないのが現実だと思いますけどね」


映画『君の名は。』の歴史的大ヒットの例を挙げるまでもなく、リオ五輪閉会式での東京五輪PRを見ても、いまや「アニメ産業」を「クールジャパン」として政府までもが利用しようとしている。
しかし、できたコンテンツを都合よく利用するだけでなく、こうした現場クリエイターの過酷な労働環境などの「足元の危うい構造」を抜本的に改善することが必要ではないだろうか。

気軽に「もっと頑張って欲しい」という意見は通らないですよね、こういう実態を知ったら。

「原作の虫食い状態」の改善希望

視聴者側も制作側も「アニメの本数が多い」と意見が一致している。
それならばアニメの本数は減少傾向に入っても良い気がするのですが、そう簡単ではないのでしょうね。

制作側と言ってもあくまで現場の意見。
企画・製作している上の方の意見が無いので、上が「NO」と言ったら、下は作り続けるしかないのでしょう。


僕個人的には、やはり減らして欲しいと思っています。
理由としては、「原作の虫食い状態」の改善ですね。

原作の最初の方だけアニメ化して、アニメオリジナル的な結末に持って行くか、若しくは、「オレタチの戦いはこれからだ」的な終わり方にするかどちらかが殆ど。
原作を最後までアニメ化する作品は稀有です。
勿論、最後まで出来るかどうかは、作品の売上その他もろもろの事情が絡んでくるので、簡単に「最後までやって欲しい」とは言えないのですけれど。

ただこれだと、先ずソフトを買おうとは思えません。
中途半端なままに終わった作品を集める気にはなれないんです。
上述のアンケート結果のこの意見に近いですね。

・本数が多くなった分、話数が少なくなって話が中途半端だったり、無理矢理感があったり、不完全燃焼な感じのアニメが増えた。

アニメの本数が減れば、無理にアニメ化される事も無くなる筈です。
原作の枯渇問題だって改善されるし、現場環境は………………若しかしたら、改善されるんじゃないかな。
(一部薄給のアニメーターにとっては、仕事が減ってより辛くなるのだとしたら、それはそれで考え物ですが)


僕としての理想は「ジョジョ」なんですよね。

「ジョジョ」、「うしとら」ケースが増えると面白い

「ジョジョの奇妙な冒険」は、アニメ化に非常に恵まれた作品です。
原作からして、きっちりと物語に切れ目があるので、「原作を最後まで」を現状でも実現できている。

第1部と第2部は2クールで実現。
第3部は長尺だったものの、分割4クール体制で見事にアニメ化。
第4部は3クールを設けていた。

理想の原作と言えそうです。
もし、売上等が芳しく無かったとしても、第5部以降が作られないだけで、アニメとしては「完成」しちゃってるんですよね。
中途半端でもなく、アニメオリジナルでも無く、原作通りに終われているから。

原作が終わっているからこそ、上述のような臨機応変な放送期間が可能なのでしょう。


若干不満が残りましたが、「うしおととら」も理想形に近い。
原作が終わっているので、変則3クールで最後までアニメ化されました。
「原作のエピソードを全てアニメ化する」という完璧な状況では無く、かなりエピソードが端折られてしまっていましたが、それでも「原作の最後までやれた」というのは大きいです。


アニメと原作の同時終了というのいうのも恵まれたケースに入れて良いでしょう。


何が言いたいのかというと、「原作が完結…もしくは完結間際の作品をアニメ化して欲しい」ということ。

原作側にとっては、販促という意味でマイナスになるかもしれません。
もしかすると、アニメは中途半端に終わって、続きは原作を読んでねという方が有り難いのかもしれない。
原作サイドの意見まで加味すると、なかなか実現は難しそうですが、アニメサイドの意見だけとると、これが理想なんじゃないかしら。


昔の夕方アニメのように、無期限で放送とか出来たら理想ですが、それはもう時代にそぐわないのでしょう。
ならば、原作の終了を待ってからアニメ化が当たり前になって欲しいかな。

漫画だってラノベだって、1クールで原作全てをアニメ化出来るような作品って少ない。
だから、1クールアニメって実質減っていくはず。
すると、アニメの本数自体も減っていくことになります。
2クール以上が主体になっていくと思われるから。
原作が終わっている以上、中途半端で終わる事も無い。

人気が出たら、「MAJOR」とか今なら「境界のRINNE」とかそうですが、2クール放送して、2クール休む…というのも良いですよね。

欲を言えば1時間アニメとかも欲しい。
「Q.E.D.-証明終了-」を1時間アニメで実現して欲しいんですよね。
1クール放送して、人気が出たら、間を開けて2期、3期と続けて…。
NHKでやってくれないかな。
ドラマだってやってくれたんだからさ。

本数を減らして、こういうバリエーションを増やしたり、原作を虫食いせずにアニメ化したり出来ればというのが僕の理想ですかね。


終わりに

1クールアニメって見る方としては、楽で良いんです。
最近は特にそう思うの。

でも、原作既読の作品が1クールだと、ガッカリするのも正直なとこ。
また中途半端で終わるのねと。

1クールアニメは、本数増加の一因にもなってるので、これを減らすところから先ずは始まったらいいんじゃないかなと、勝手なことを言ってみる。