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アニメな日々、漫画な月日

アニメ、漫画の感想・考察

「ジャンプ」新連載6連弾を1話だけで打ち切られるかどうか独断で判定する

この記事は

ヒドイ企画ですが、1話だけで「ジャンプ」の新連載を判断してみます。
1話のみのネタバレを含みますよ。

はじめに

やっと出揃いました、春の新連載6本。
個人的な感覚で、この6本を1話だけレビュー。
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打ち切られそうかどうかを基準に判断していきます。
評価として星を5段階で表します。

では、始めます。

「ぼくたちは勉強ができない」

筒井大志
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6連弾のトップを飾った作品は、なかなかどうして、面白いラブコメ作品。
今作に関しては、既にレビューを書いています。

なので、そのまま抜き出して書きます。(手抜きとも言う)

編集部の期待を一身に浴びているであろう新連載「ぼくたちは勉強ができない」。
これが素晴らしいスタートダッシュをしてくれました。
例えばこれが「ニセコイ」「I"s」「いちご100%」系のよくあるダブルヒロインラブコメであったのなら、「またか」と思った事でしょう。
しかし、この漫画独自の方向性をきっちりと入れ込み、主人公とヒロインの「付き合い」に大きな説得力を持たせたところが面白かったですね。


主人公・唯我君の描き方がなによりも上手過ぎでした。

最初の1コマ目から頭のいい奴なんだなと思わせておいて、理系でも文系でもダブルヒロインに勝てない「秀才止まり」として一度落としている。

決して彼が勉強ができない訳ではない。
秀才なんです。勉強は出来る。
しかし、それでも天才には敵わない様を見せる事で、ダブルヒロインの天才性を浮き彫りにしています。
キャラ紹介とメイン3人の立ち位置をたったの8ページで描き切っている。

冒頭8ページでヒロイン2人がどれほど天才なのか説明しきっているのです。


その上で、主人公をゆっくりと描き始める。
面倒見が良い。
家が貧乏で、必死に勉強する理由がある。
努力をして今の学力を身に付けた事…実は「べんきょうができない」事までをさらっと描写している。

唯我君がどれほど本気でVIP推薦が欲しいのか説得力を持たせたうえで、ラブコメらしい展開を突っ込んでくる。
VIP推薦の条件として「ダブルヒロインの教育係」を任されるというニヤニヤ展開。
何故!?って僕も思いましたもの。

天才2人の教育係ってどうゆうことって。
そしたら、理系の天才の緒方さんは文系大学を志望。
文系の天才・古橋さんは理系大学を志望。

それでも天才なんだから楽勝じゃんと思いきや、ダブルヒロインは自分の得意分野以外は絶望的な学力であったと。
このどんでん返しは予想外でした。

ただの天才というだけではなく、ダメダメな一面を併せ持っていたダブルヒロイン。
あ、やべえ、かわいい
と思うには十分な破壊力がありました。
(特に緒方さんね。僕がメガネ娘可愛いと感じるのは奇蹟ですよ)

冒頭で築き上げた立ち位置を見事に逆転させてみせた終盤の展開。
唯我がそれでも付き合う理由も、「それでもVIP推薦が欲しいから」というだけではないのも良い。
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ここ、1話の中でのベストシーンですね。
唯我君の行動原理。

3人の関係性を構築する上で、とても大切なピースとして機能している。


1話でメイン3人を綺麗に説明しつつ、何故ダブルヒロインは出来ない苦手科目で進学を希望しているのかという謎も残している。
勉強を通して、恋愛が発展するだろう布石もしっかりと置いてある。


もう高校3年生。
残された時間は1年間。

短くも濃くて新鮮なラブコメが展開しそうでワクワクしかありません。
判定は☆☆☆☆☆
6本の中で、個人的にはナンバーワンです。

「U19」

木村勇治
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主人公・衛児の正義感と大人の敵としての厭らしさをしっかりと丹念に描いている。
ヒロイン朱梨の可愛さと衛児との絆も描かれ、彼女との仲が大人の都合で引き裂かれそうなところに、この世界のいびつさが濃縮されています。

世界観の説明とそれに翻弄、立ち向かう主人公という構図をしっかりと描いている1話なのですが、あまりにも濃密に描きすぎてる感があります。
もう少し削ぎ落として、リビドーを発動して谷をやっつける展開までを1話に収めて欲しかった。
展開があまりにも遅すぎます。

説明だけで1話が終わっているので、この手の少年漫画に必要な爽快感・カタルシスが無く、ただただ嫌な気分になるだけなんですよね。
絵柄、世界観もどこか古めかしく個人的に刺さる部分がありませんでした。

1話の中だと谷を初めとした大人のムカつく言動の方が主人公より目立ってしまっているのはどうなんでしょう。
勿論それが狙いであろうし、その狙いは成功しているのですが…。

何度も触れますが「ジャンプ」は物語が動き出すのを待ってはくれません。
スローテンポな作品はよっぽどのことが無い限り生き残れないんです。
本稿の主旨から外れますが、未だに大きく物語は動かず燻っている点からしても、最初のヤマを越えるところが想像出来ません。

2話以降を評価に入れるのを避けますが、1話でページ数を割いて説明されているのは大人の厭らしさ。
カタルシスが全く無く、評価は☆です。

「ポロの留学記」

権平ひつじ
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タイトル通り、魔界で最強のプリンスが、強さが全ての魔界に嫌気がさして日本の良い所を学びに留学しにくるという漫画。
1話で描かれているように、ポロが日本の人間社会の良いことを学ぼうとするたびに、魔界からちょっかいを出されて、それを追い返すという展開が主流になるのだと想像出来ます。

正直に言うと、話の広がりを見出せない1話なんですよ。
今後どうなるんだろうというワクワク感が微塵もない1話。
あまりにも1話だけで話が完結していて、読切としても通じちゃう。

最強なのだから、バトル展開に移行する事は無いのでしょう。
人間社会について学ぶという点にしても、人間社会に生きる僕らに新鮮味はありません。
なにかギャグがある訳でもないし、ヒロインが出てくるわけでもないからラブコメも無い。(今は居ますが)
「コロコロコミック」あたりに掲載されていても違和感の無い作風と相まって、「ジャンプ」らしさもありません。

やはり評価は☆です。
連載というよりは読切の設定かな。
コメディとしても個人的にはダメでした。

「腹ペコのマリー」

田村隆平
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長期連載経験者とそうじゃない人と、どうしてこの差が生まれるのだろうか…と。
説明はシンプルに数ページで済ませて、1話の中に必要な展開を全て入れ込んでいる。

実を言えば「U19」と同じ位ストーリーは進んでいない。
やはりスローテンポ。
でも、そのスローさにきっちりと意味を持たせている。

「U19」は1話ラストで、衛児にリビドーが発言したかのようなシーンを入れて次回に引いてますが、ここを引きに持ってきても吸引力(?)はありません。
読者に対して驚きとかなにも提供できていないのです。
だって、最初から衛児がリビドーを発現するのは分かりきってるから。

でも、今作は違う。
ラストにタイガの身体にマリーが転生しちゃう展開は読めない。
読めちゃってた人もいるかもしれないけれど、僕は読めなかった。
だから、驚いちゃいました。
話のオチとして使ってるんですよね。
同じスローテンポな中でも、引きを引きとして上手く作用させている今作とそれに失敗している「U19」の差。

あまり他作品を貶めるような事は良くありませんね。
ごめんなさい。

ギャグが面白くて、2話以降の引きも強く、構造も1話でしっかりと説明している。
しっかりとした読み応えもある納得の1話。
評価は☆☆☆
でも、打ち切られる可能性は充分あると思います。
バトルラブコメのバトル部分が全く見えてこないんです。
1話だけでは。
バトルの方向性を提示してないので、それが見えない以上は「打ち切られない」と断言はできない。
結局バトルの面白さ次第なんじゃないかな。

「Dr.STONE」

Boichi(作画) 稲垣理一郎(原作)
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評価が滅茶苦茶難しい1話。
正直先の読めなさではぶっちぎりのナンバーワン。
凄い面白い訳でもなく、かといってつまらない訳でもなく。

やはり主旨とは反しますが、回を重ねるごとに面白さを増してる感はありますので、打ち切られるかどうかはどうなんだろう。
おっと。
1話だけで判断せねばですね。
評価は☆☆☆
世界がストーンワールドになった理由。
そこにSF的考証がしっかりと練られている場合は、化けると思います。
そうではなく、何の考えも無しにそうなったという場合は、こける可能性が高い。

その辺りの謎解きを早い段階で出来るかどうか。
少なくともそれを仄めかせるかどうかで決まるのと予想しますが…。
オレ達の戦いはここからだENDも見えるだけに、本当に先の読めない1話だったなと。

他作品との利点は、原作、作画共に長期連載経験者ということ。
豊富な連載経験を活かしてくるのかどうか。
画力だけなら6作品で一番だと思うので、絵の力で生き残るという道もあるかもしれません。

でも、やっぱりシナリオかな。
面白い展開が描けるかどうかで決まるのかな。
正直お手上げの第1話。
色々な意味で先が読めない1話でした。

「ROBOT×LASERBEAM」

藤巻忠俊
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藤巻先生の新連載はゴルフ漫画。
オオトリを飾った所から察するに、6本の中での一番の期待作なのではないかと推察します。

内容は流石、長期連載経験者です。
1話の中にこの漫画の格となる要素がギュッと詰まっていて、更には、今後への期待と謎を孕んでいる読み応えのある1話でした。

最も強調されたのは、主人公・呂羽人の性格。
何事に対してもキチッとしたものを求める性格が随所に描かれていました。
冒頭のカラオケで正確にリズムを刻む(何気に凄いよね)とか、筆記用具を正確に並べるとか。
正確・厳密でないとムズっとすると描かれています。

これは、彼がゴルフをする時のプレイスタイルになると予告されています。
パワーゴルフと正反対のプレイスタイルで、正確無比なゴルフをすると。
主人公らしい正義感も持っていて、感情こそ乏しいですが、主人公然とした一面も持っているようです。

そんな呂羽人のライバルとして立ちはだかるのが、鷹山。
プレイススタイルは間違いなくパワーゴルフ。
既にゴルフプレイヤーとしては1歩も2歩も先を行っている彼とのし烈な戦いが今から楽しみです。

今後の焦点は、呂羽人がどうやってゴルフを始めるのかですね。
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一度決めたことは曲げそうもない彼が、この信条をどうして曲げることになるのか。
友達を助ける正義感を絡めるのではないかと予想しますが果たして。

ネックとなりそうなのは呂羽人の性格。
明るい活発な少年像こそ、「ジャンプ」主人公というイメージですので、その真逆の彼が受け入れられるのか。
まあ、そこは黒子で経験してるので杞憂に終わるのかな。

判定は☆☆☆☆
主人公が受け入れられるかどうかだけが心配で、それ以外は打ち切られる要素が見当たりません。
呂羽人が早めにゴルフを始めて、鷹山とライバル関係を築ければ安泰ではないでしょうか。

終わりに

ずけずけと酷いことも書いちゃいましたが、なるべく本音を晒してみました。
6本中何本が生き残れるのか。
見守っていきたいと思います。