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「ひるね姫 〜知らないワタシの物語〜」感想 ハートランド回りの話は不要だった

この記事は

「ひるね姫」の感想記事です。
ネタバレあります。

感想

「ひるね姫」見て来ました。
素直に面白いと思ったのですが、ハートランド回りがややこしくしていた気がします。
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途中までは完全に夢でした。
幼い頃にモモタローがココネに語って聞かせた「自分とイクミの昔話」のアレンジを夢で回想するという構造。
現実で魔法だと思った大阪への移動や新幹線の切符等々も、全て合理的な説明がありました。
モリオがココネと同じ夢を見ていた「作劇上の偶然」が話を「夢の中の話は現実に干渉している」と観客を騙す仕掛けになってましたが、それさえ分かれば全部夢だったと理解出来るようになってました。

紛らわしいのは終盤ですね。
どこからどこまでが夢なのか現実なのかの判断が難しい。
志島一心がココネの目の前でハートランド王になって、ジョイが動き出した時点で、ココネの夢の中と解釈できるのですが、モリオが「ココネがまた昼寝した」とか言ってみたりして「現実」と「夢」の境界線をぼやかしていました。
一心と喋っていたココネが急に寝ちゃうのは、おかしいという疑問もありますしね。
ココネがビルから落ちそうになっているまでの経緯がどうだったのかも不明ですし…。


正直に言えば、ハートランド回りの話は不要だったと思います。
もっと簡素に

モモタローとイクミが駆け落ちした。
イクミのオリジナルコードを求めて、渡辺一郎が暗躍。
一郎の追及をかいくぐって、ココネはモリオと共に岡山から東京へと旅をする。
その過程で、モモタローが幼い頃読み聞かせてくれた「ハートランドの物語」が両親の昔話を元にしているとココネが気付く

というシナリオで良かったんじゃないかな。

ハートランドの物語は、特に終盤は、物語に起伏を与え、派手さを演出するにはうってつけでありました。
無いと、物凄く地味で静かな話になったかもしれない。
けれど、地味ながらも温かみのある物語として心に残る作品になった気がするのです。

面白く見れた手前、言う事じゃないのかもしれませんが、ちょっと余計だったんじゃないかなとも感じちゃいました。

終わりに

ココネが可愛かったな~。
こういった絵には、本職声優よりもちょっと慣れて無い感じの女優さんの声(演技)の方が合う気がしますね。

あと、高畑さんの歌うエンディングが凄い良かった。
声が綺麗で、歌ウマ。
歌手としてやっていけばいいのに。

想う所はありましたが、見に行って良かった作品でした。