Mangaism

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AKB48のメンバー卒業から考えるアニメキャラの卒業の影響度

この記事は

卒業をテーマとした考察染みた記事です。
「THE IDOLM@STER」と「ひだまりスケッチ」を扱ってます。

人気メンバーが卒業するとグループの人気は落ちるのか?

最近AKB48の中心メンバーが次々と卒業して行って、真価が問われる的な記事が出てました。
僕は全く興味が無く、故に殆ど知らないのですが、まあ、大丈夫なんじゃないのと思ったんです。

AKBグループやハロプロ勢等。
共通しているのは、メンバーが定期的に入れ替わる事ですね。
僕が知っている内で、最も古いのはおニャン子クラブ。
こちらもAKB同様秋元氏プロデュースのアイドルユニットで、やはり追加と卒業を繰り返していたそうです。
(活動中の事は幼稚園生以下だったので、知らんのですw)

このように、メンバーが一定していないアイドルグループのファンには大きく3通りあるんじゃないかなと考えます。
便宜的にA,B,Cの3つの班に分けて書いていきます。

A班は、アイドルグループそのものを好きな人達。
特定の推しメンは作らずに、言うなれば、メンバー全員が好き。
個人よりもグループそのもののファン。

B班は、Aの派生。
グループを好きでいて、その上で、特定の推しメンを作っている人達。

C班は、特定のメンバーを好きになり、そこから何とはなしにグループを追っている人達。
メンバー中心主義的な人達とでも言うのかな。
A班の真逆ですね。

さてさて。
この3つの班ですが、例えばAKB48ではどのような割合なのかと問われると僕には想像も付きません。
上の定義が確かであるという確証も無い上に、例え確かだとしても調べようがないからです。
なので、仮に同一の割合と仮定してみます。

A:B:C:etc=3:3:3:1

という感じに。
etcはそのまま、上記3つのどれにも属さないファンですね。

このようにファンを3つに班分けし、それぞれの班の割合を一定と見做せば、人気のメンバーが数人抜けた位では大した影響は出ないという結論が出せます。
あるメンバーが抜けて、アイドルグループそのもののファンを止めてしまう可能性があるのは、主にC班に属するファンです。
他、B班やその他からも出て来る可能性もあり、しかし、その割合は無視できる程度ではないでしょうか。
更にいえば、AKB48のように、グループとしてメンバーを多く抱えれば抱えているだけ、C班の集合は増えます。
仮にA,B班のファン数を一定としても、C班の人数はメンバーの分だけ膨れ上がり余計1人や2人のメンバーが抜けた位ではビクともしなくなるんではないでしょうか。

アイドルグループ全体のファン数から見れば、どんなに人気のあるメンバーのファン数でも、グループ自体の人気が著しく減退するような影響は少ないとみます。

アイドルグループを卒業した人気メンバーの多くが、卒業後鳴かず飛ばずになる事が多く見えるのも錯覚なのかもしれませんよね。
アイドルグループそのものの人気を1メンバーの人気と見做してしまい、卒業後もグループ在籍時と同様の人気を期待してしまうと、現実と予想に大きな隔たりが出来て「人気が落ちた」と感じてしまう。
どう考えてもグループ全体の人気の方がメンバー1人分より多いのは当たり前なのに。

アイドルグループの人気が衰退するのは、グループそのものの人気が失われた時なのでしょうね。
つまりは、A班やB班に属しているファンが減ってしまうと、グループの人気も落ちてしまうのかなと推測します。

とはいえ勿論、例外はいくらでもあると思います。
今回のAKB48件は、その例外に当たる可能性の高い事象なのかもしれません。
人気のあるメンバーが1人、2人ではなく、3人以上ほぼ同時期にグループを卒業していったのだから。
かつてない事なので、こういった危惧する声がクローズアップされるのかな。

これを前提として、では、アニメの中のアイドルグループの1人が卒業するとどういう影響が考えられるんでしょう?
同じように、作品の人気に翳りを齎すようなレベルの話にまで発展しちゃうのでしょうか?

「THE IDOLM@STER」の卒業

アニメのアイドルグループというと、初出こそアニメでは無い物の「THE IDOLM@STER」と「ラブライブ!」を真っ先に想起します。
僕は後者についてはまだ視聴していませんので、「THE IDOLM@STER」を例に取って考えていきます。

その前に、現実のアイドルグループとの違いだけ書いておきます。
一番の違いは、「THE IDOLM@STER」に出て来るアイドル達は、1つのグループを組織しているという訳では無いという事です。
あくまでも「765プロ」という芸能事務所に所属しているというだけであり、全員でライブするような事があっても、1つのグループを結成してデビューしている訳では無いんですよね。
ここは大きな違いなのですが、形式的に「1つのアイドルグループ」=アニメ版「THE IDOLM@STER」という1つの作品を指すと見做させて頂きます。

では、上で挙げた3つの班を「THE IDOLM@STER」に当て嵌めてみます。
A班。
「PROJECT IM@S」という壮大なプロジェクトのどこからか「THE IDOLM@STER」という作品を好きになり、アニメに入った人達。

B班。
A班と同じ経緯で作品を好きになり、更には特定の好きなキャラがいる人達。
好きなキャラは1人でも複数でも構いません。

C班。
どこぞで見かけたイラストからキャラを好きになり、そこからアニメ版を見始めた人達。

あとはその他ですね。
因みに僕はその他。
作品の存在自体は知ってましたが、TVアニメ版で初めて「THE IDOLM@STER」を知り、アニメ作品を好きになり、好きなキャラも出来ました。
どうでもいい事なので、本題に戻します。

さて、現状アニメの「THE IDOLM@STER」は来春の劇場版の以外に2期などの予定は無いのですが、仮に2期があるとします。
その上、その2期ではあるレギュラーキャラが卒業してしまう事も発表されたとします。

1期と同じ人気を保てるでしょうか?

「飽きた」とか「興味を失くした」という人たちの事はこの際無視します。
2期から入ったというファンも、同様に無視します。
1期から好きで、かつ、2期も見るぞと思っているファン達が、このような条件を付けられたらどうなるのか?

先ずは、現実のアイドル宜しく、C班の一部のファンは脱落する可能性が高いです。
卒業するキャラと一緒にファンも作品自体から卒業しちゃう。

A班とB班、その他の人達はどうなるか。
なんとなくですが、現実のアイドルのファン以上に作品離れが進む気がします。
アニメや漫画のファンと言うのは、オリジナルを大事にする傾向が強い気がするからです。
原作付きアニメに対する「原作準拠かどうか」という評価基準と根は一緒。

オリジナルであるゲームでやって無い事をオリジナルでは無いアニメ版でやると反発が強い。
こういう予測が成り立ち、故に、ファン全体から脱落者が出てきそうなんです。
特にA班とB班は顕著かもですね。
僕のようにアニメ版から入った人間や、オリジナルと区別がつけられる人は大抵残りそうですけれど。
また、先にオリジナルであるゲームで卒業が発表された場合は、この限りでは無くなるとは思います。
ただ、その場合もオリジナルの方でファン数が大きく減りそうではあります。

そそ。
アイマスは、ソーシャルゲームでも凄い人気ですよね。
昼間のアニメとは関係の無い番組でもCMをバンバン流していたり、余程人気なのでしょう。
僕の周りでも熱中している人が居ますしね。

こちらでは、多くのオリジナルアイドルがカードになって生まれているみたいですけれど、ここまで人気が出たのは、ちゃんとオリジナルメンバーを出しているからな気がします。
アニメ「THE IDOLM@STER」に出てきたアイドル全員がちゃんとカード化している。
アイマスと言うプロジェクト全体の象徴的な13人がきちんと居るからこそ、「シンデレラガールズ」等のソーシャルゲームでも人気を博しているんじゃないかな。

アニメ、漫画やゲームのファンは、オリジナルを大事にする人が多い。
つまりは、アイドル作品に於けるアイドルグループのオリジナルメンバーはファンから非常に大事に思われている。
(「THE IDOLM@STER」に於けるオリジナルメンバーは13人の中の10人ですけれど)
1人キャラを減じる事は、作品そのものの人気にも翳りを落とすのかもしれません。

「ひだまりスケッチ」の卒業

話を転じて、いっきに「ひだまりスケッチ」。
もうすぐ「ヒロ、沙英卒業編」のオリジナルアニメDVDが発売されますね。

これには本当に驚きました。
うめ先生曰く「ずっと卒業させるつもりで居た」という発言で更に驚きました。
流れから卒業は確定でしたけれど、2人の卒業は作品の完結になると思っていたからです。
原作もまだまだ続いているようですし(原作はコミックス派なので、よく分かってません)、アニメもこれで終わりとは思えない。

ヒロ達が卒業しても作品は続いていくんですね。

そもそも何故作品が終わると思ったのか。
以前もどこかで書いた気がしますが、「ひだまりスケッチ」という作品は、ゆの、宮子、ヒロ、沙英4人の物語だという認識が強かったからです。
ゆのを主人公としながらも、4人全員が主役みたいな感じで、のほほんとした時間を描いていて、だからこそ主役の2人も抜けちゃうんならば、作品も終わるんじゃないかなと。

だって、乃莉・なずなの1年生コンビが入った時もちょっと荒れてましたもの。
ネット上が。
4人の出来上がった空気の中にぽっと出の新キャラが加わった事で、色々と変わりましたからね。
それなりの批判も目にしました。

それも落ち着いて、乃莉、なずなも受け入れられ、では6人の「ひだまり」でいつまでも〜とか思ってたら、卒業ですからね。

「ひだまり」をアイドルグループと見做せば、グループの顔とも言える人気メンバーが2人もいっきに卒業しちゃうんですよ。
グループ(作品)全体の人気低下を危惧しちゃいます。

でも、杞憂に終わるんでしょうね。


漫画等の場合、卒業とはいっても、作品に出て来なくなるわけでもありません。
作者が出そうと思えば、いくらでも出て来れる。
そういう期待が出来るし、また、1年生ズも人気を確立した。
もしかしたら、更なる新メンバーも加わるのかもしれない。
このまま2人抜けての4人体勢になっても。
なんだかんだでヒロ、沙英が出続ける6人体制でも。
新キャラが加わった6人。ここにヒロ達を加えた8人でも。
「ひだまりスケッチ」は変わらずにいるんだろうなという強い確信もあります。


乃莉・なずなという加入イベントを先にこなしていたから出来た卒業。
先に加入を経験したから、人気の減少も最低限に留めることが出来るかもしれないなと。
先程の「THE IDOLM@STER」の話に戻りますが、当初10人のアイドルが13人に増えています。
こちらも既に加入は経験済みで。
という事は、「THE IDOLM@STER」の方もキャラの卒業では目に見える人気低下は無いのかもしれませんね。

ただ、今の「モー娘。」のようにオリジナルメンバーが全員いなくなると、萌え作品の場合はダメだと思います。
ここ最近「モー娘。」は人気を再び上げて来ているようですが、萌え作品でのキャラ全入れ替えは自殺行為に等しいでしょう。
完全に別物と見做されて、ファンもごっそりと入れ替わりそうです。
そこはやはり「オリジナルを尊重する」意見の方が強いんじゃないかな。
(入れ替わり後の方が人気が出る可能性だってありますけれどね。)

終わりに

卒業をテーマに書いてみました。
最近そういえばアニメでレギュラーキャラクターの「死」以外での退場を見た覚えがありません。
どれもこれも1クールや2クールと言う比較的短いスパンだからでしょうか。

長期スパンの作品だからこそ、キャラを退城させる効果も高まるし、意味もあるのかもしれませんね。
「ひだまり」の2人の卒業。
アニメ1期からだと6年。
6年と云うリアル時間の長さが積み重なった感動的なアニメになりそうな気が致します。