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「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」 第11巻 感想

この記事は

「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」第11巻の感想記事です。
ネタバレありますのでご注意下さいませ。

はじめに

10日が発売日だという情報だけ仕入れていたので、本屋行って売っていた事に先ずビックリ。
僕の近所って早売りなど絶対にしない地域で、だからこそ「何故?」と疑問だったのですが、ネットで検索かけると結構感想とか早くも上がってるんですね(汗

ラノベは、公式発売日の数日前売りがデフォって聞いたことがあるんですが、どうやらそれだったのかな?
でも、つい最近それは「禁止」になったとも聞いていたんですが、なんか事情が違うのか、情報が間違っていたのか。
ま、いいや。

という事で、第11巻感想です。

感想です

お話は、これまでの伏線を消化する為の過去編となります。
桐乃が何故京介を嫌っていたのか。冷戦の発端から理由まで全てが語られております。

あとがきで、作者の伏見先生も仰っていますが、若干これまでとテイストが違うお話なのも、恐らく殆どが「京介の物語」だからかもしれません。
基本的に、この作品の主人公は京介なので、当然これまでも彼の物語であることは確かですけれども、今回は少し勝手が違ったかな。

「今の京介が過去の自分を振り返る」というスタンスを取っているからなのか、やっている事は一緒でも、どうしても「京介個人」に視線が行きがちになるというか。
ヒロイン(今回で言えば櫻井秋美)の動向にも当然注意が向くには向くけれど、それ以上に京介の心境の変化や行動に目が行ってしまう。

説明がクソ下手で申し訳ないのですが、ようは今まで以上に京介自身の物語に思えて、だからこそ今までと違うように感じました。
とはいえ、面白さは変わりなく。
笑って、笑って、色々と考えさせられて。
ちょっとほっこりする。そんないつも通りの「俺妹」。

にしても、この作品は扱っている内容がいちいち重いですよねw
今回も不登校ですよ。
普通にやれば本当にドキュメンタリーになっちゃう。
社会風刺をピリリと利かせ、ともすれば「エンターティメント」とは真逆の世界へと行きかねない題材。

そうはならず、あっさりと軽めに描いていて、最後はきちっとハッピーエンドに纏めているから、エンタメ作品として楽しめていて。
人によってはこういう「現実味のない描写」は鼻に付くかもしれません。
こういう重たい「社会問題」を扱った以上、真面目に描けよと思われるかもしれない。
でも、それはそれ。というか。
常に(良い意味で)「エンタメ作品」として捉えて軽く流すのが「正解」なんじゃないかなと思う。

最後こそ綺麗に纏めていたので救われていますが、これ中三時代のお話だけで終わっていたら結構重かったですしね。
こういう「どうにもならない」部分だって描いている以上、「最低限のリアリティ」は描いていますし。
(その後、再会できちゃうのは、それこそエンタメ作品ならではだとは思います。)

桐乃がガチだった。

これまで何度も書いていた事。思っていた事。
桐乃は京介が大好き。
堪らなく大好き。

だから、陸上を頑張って、オシャレして女を磨いて、勉強を頑張って。
兄貴を「大嫌い」になっていた。
そう思っていて、実際その予想通りの展開でした。

でも、たった一つ読み違えてたことがあった。
桐乃はあくまでも兄として、京介の事を好きなんだと思っていた。
異性としては意識していないと思っていた。

違った。
ガチだった(笑

ビックリした。
「エロゲーよりすっごいことしてやるんだから!」とか言っちゃったwww

僕は基本的に、麻奈実と同じ考えを持っている訳ですよ。
それは別の記事にも書きました。(このリンク先

でもさ。
ここまで兄貴ラブの気持ちを読まされると、ちょっと「気持ち悪い」とまでは思えないかな。
フィクションですしね。
桐乃が最後に笑う展開でも良いと思うw


次巻最終巻。
実は200ページ程まで読んだ時にちょっとパソコンつけて、「今日のプロ野球の結果でも見よう」とネットを立ち上げて、何とはなしに「ゴルゴ31」さん覗いて…。
「次巻で最終巻」という記事へのリンクを目撃して愕然…。

一人で一護よろしく「なん…だと…」とか呟いてしまったとさ。
ま〜11巻を最後まで読んだ今となっては結構納得してしまっています。

超好きで、滅茶苦茶残念だけれど、「次巻で最終巻なのは、当然の流れかな」と思えちゃうので。
麻奈実エンドで終わりそうな気もしますが、まだまだ予断は許さない。
(僕にとっては)まさかの桐乃ガチ宣言で、どう転ぶのか…。

健全な兄妹モノと思っていた作品が、最終的に禁断の兄妹モノになるのか?w
楽しみに待ちたいと思います。

短編希望

欲を言うとね。
本編は完結しても良いので、番外編としてこれからも続けて欲しいです。
各ヒロインを主役にした短編集とか。

それ程皆魅力いっぱいなんですよね。
今回の秋美だって、これだけで終わらせるには惜しいキャラ。
黒猫家の話とかもっと読みたいですし、あやせ主役の話も見たい。
後半影が薄くなり過ぎた沙織の華々しい活躍も読んでみたい。

実際に短編集が良かったので、そんな事を思ってしまいますが、贅沢でしょうか…。
どんな形でももう少し彼女たちの物語を読んで居続けたい。

本書とは関係無いどうでもいい話

本の「早売り」は、基本的にアウトです。
見つかると、出版社から卸売業者に連絡が行って、早売りした店への納品が遅くなるそうです。(真偽不明)
また、地域毎にも異なっていて、24時間開いているコンビニの売り出し開始時間も制限されている所があるとかないとか。
(その地域の本屋さんが、午前10時以降に売り出すようコンビニに通達しているとか何とか。こちらも真偽不明)

また、その本が、「雑誌扱い」か「書籍扱い」かで変わってくるという事も聞いたことがあります。
「雑誌扱い」の場合、基本的に上記ルールが適用され、早売りが出来ない事になっている。
多くの出版社の発行しているコミックスが、この「雑誌扱い」なので早売り原則禁止。
勿論雑誌も。
まあ、地方とか、東京でも某古書店街等に行けば、普通に公式発売日前に売ってたりもしますが。

昔京都駅で、公式発売日前日に欲しかった漫画雑誌を見つけた時は衝撃だったな〜。
ネットとか見ていると、関西とか一部地域ではそれがデフォらしいけれど、僕の住む辺りでは絶対に有り得ない事だったので…。

話が逸れました。(この項目自体本筋とは全く関係ないけれども)
「書籍扱い」の場合、入荷後発売日を待たずに並べてしまっても良いそうです。
何故なのかは知りません。
角川書店発行のコミックスの大半がこの「書籍扱い」な為、角川のコミックスは公式発売数日前売りがデフォらしいです。

こう考えるとラノベは「書籍扱い」なのかもしれませんね。
よく分かりませんが。

俺の妹がこんなに可愛いわけがない(11) (電撃文庫)

俺の妹がこんなに可愛いわけがない(11) (電撃文庫)