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「映画 ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険」 感想

この記事は

「映画 ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険」の感想記事です。
ネタバレを含んでおります。

今年も見てきました。

ここ数年恒例となっていた「ドラえもん」を見に行こうの季節がやって参りました。
今年も劇場に足を運んでみました。

途中までは「おや?今年は外れかな」と感じてたのですが、流石。
最後はちゃんと裏切ってくれました。
最早、下手な映画見る位なら、よっぽど「ドラえもん」見た方が面白い。
そう思えるまでになりました。
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ネタバレありの感想です。

のび太の優しさに浸れる

毎作、のび太を主人公らしく描いてきた「わさドラ」版。
原作を改変してまで、主人公らしく活躍の場を与えてきてますが、今作もそれは引き継がれていました。

今回クローズアップされていたのは、優しい性格ですね。
静ちゃんのお父さんまで認める彼の優しさが、ドラちゃんを、地球を救いました。

2点優しさが強調されたシーンがありました。
1つは、本物のドラえもんはどちらかというシーン。

偽物を選べば、自分がどうなっていたか分からない。
彼らは串刺しにされようとは気づきもしてませんでしたが、危機感は持ってましたよね。
それでも、のび太は、どちらも救おうとした。
バカなことかもしれない。
愚かな選択かも知れない。
けれど、のび太は、ドラえもんの姿をしてるだけで、感情移入してしまっていた。
なかなか出来ないことですよ。
例え偽物であっても、ドラえもんの姿をしてるものを傷つけたくないという優しさ。
のび太だからこその行動だったと思います。

このシーン、後ほどもう一度振り返ます。

その前に2点目。
地球を救うかヒョーガヒョーガ星を救うかで揺れたシーン。
ジャイアン、スネ夫が地球を救えとカーラに迫る中で、ただ一人のび太だけが、カーラの事を慮った。
この優しい心が、カーラの心を動かして、地球の為にリングを使おうとカーラに決心させた。
のび太がいなければ、どうなっていたのでしょう。

ここも、やっぱり1点目のシーンと同じなんですよね。
保身に走らないで、常に相手のことを考えて、実際に行動に移せる。
のび太の優しさは、思うだけでは無くて、行動に移せるところに凄さがあります。

本当に優しい少年だよなと。
のび太の優しさが溢れた作品だったと感じました。

上映後、2つ隣に座っていたカップルが、この点について感想を言い合ってました。
彼女「のび太、優しいなぁ。のび太みたいな人間になりたいわぁ」
彼氏「そうやねぇ」
関西弁のカップルのこんな会話に心温まりました。
大人をもそういう気持ちにさせてしまう、のび太の優しさ。
偏に、しっかりと行動で示せるからなのでしょうね。

伏線

映画版の見所と言えば、見事なまでの伏線回収。
今回は「魔界大冒険」を彷彿とさせるような過去と現在を行き来する伏線が張られておりました。

で、これ、二重の回収があったから凄かった。

のび太の1度目の優しさが見られたシーンは、最初の伏線回収シーンでもありました。
現在の南極の地下深くで氷漬けになった「ドラえもんの姿をした何か」は一体なんだったのか?
その答えが描かれていて、正直に言えば、「え?それで終わりなの?」とガッカリしちゃったんですよ。

甘かったです。
僕が本当に甘かった。
それだけで済むはずがない。

ドラミの占いの星。
星印の電池のようなものがタイムベルトの電池で、パオパオを介して現在に運ばれたという第2の伏線回収には成程と膝を打つ思いでした。
この辺、恒例の「ニワトリが先か、卵が先か」的タイムパラドックスを考えちゃうのですが、良く練られていたなと。
パオパオの耳の形、置き忘れたカバン、初見の筈のパオパオに懐かれた謎などなど、細部にまできちんと伏線が張られてあって、丁寧に回収されていました。

仕事が本当に丁寧で、だからこその面白さがあるんですよね。

ラストについて

「映画ドラえもん」って、ワクワクドキドキがたくさん詰まった映画という認識です。
ほんのちょっと不思議な世界。
若しかしたら存在するかもと思わせてくれるようなワクワク感。

今回は、南極の遥か下に古代文明が隠されていたというなんとも壮大なワクワクがありました。
んで、子供が見て学習できるように、ちゃんとドラが解説してくれるのも恒例。
大人の僕なんかが見ても「そうなのか」と勉強になりました。

さて、ここに「何故10万年前なのか」というちょっとした疑問の答えを挟んでくれるのがなんともニクイじゃあないですか。

今夜空に浮かんでる星。
その見えてる星が「現在」もあるかどうかは、定かではありません。
なんていうのは、大人にとっては常識。

太陽などの恒星の光を反射し、その光が地球に届くまでには、光の速さと惑星間の距離が関係しています。
ヒョーガヒョーガ星と地球が10万光年離れているってことは、ヒョーガヒョーガ星が反射した光が地球に届くまでに10万年掛かる計算。
だから、ドラえもんは10万年前のヒョーガヒョーガ星が見えていると最後に言っていた訳で。

ちゃんとした解説が珍しくなかったんですよね。
台詞で説明はありましたが、あれだけだと多分子供には伝わらないんじゃないかな。

こういう「なんで?」を子供が持って、親に聞くなり、自分で調べるなりして、勉強する。
若しかしたら、天文学に面白さを見出す子供が出てくるかもしれない。

「ドラえもん」ならではの「子供向けアニメの良さ」が詰まった素晴らしいラストでありました。

終わりに

パオパオってどこかで見たなと思ったら、「宇宙開拓使」に出て来てたのと同じじゃないですか。
この辺、作品同士を繋ぐ謎解きとかあって面白いですね。

来年は、なんだろう?
海賊???
「南海大冒険」くらいしか思い浮かばなかったのですが、F先生亡き後の大山ドラ作品でもリメイクするんでしょうか?
それとも2年続けてオリジナルでしょうかね?
ちょっと分からなかったですが、来年も楽しみにしたいです。