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アニメな日々、漫画な月日

アニメ、漫画の感想・考察

「背すじをピン!と~鹿高ダンス部へようこそ~」は何故敗れ去ってしまったのか考察する

この記事は

「背すじをピン!と~鹿高ダンス部へようこそ~」の記事です。
連載お疲れ様でした。

連載終了

「せすぴん」の連載が終わってしまいました。
エピローグ的に話数をしっかりと貰ったうえで、最終回は大増ページ。
円満エンドの感も漂っていますが、実際どうなのでしょう。

個人的には打ち切りだったのではないかと見ています。
ということで、ここでは「打ち切られた」前提で、何故打ち切られてしまったのかを考えてみます。

ジャンプに合わなかった

どうしてもこの一言に全てが集約されてしまうんですよね。
ストーリー展開、主人公像、全てがジャンプっぽくなかった。
その中で2年近く連載を続けられたのは快挙だったとも言えます。

先ずストーリー展開。
主人公の成長速度があまりにも遅かった。
現実的な観点から見れば、これでも十分成長していたように見えますが、漫画的な成長速度は見せてくれなかったですよね。
どこまでも堅実に、着実に一歩一歩というスタイル。
青年誌連載とかならば向いているストーリー構成だったけれど、少年誌向きでは無かったかな。


主人公像。
これは、元よりジャンプの王道とは逸れてましたよね。
元気いっぱい、己の夢に邁進する…そういう熱い男では無くて、ストーリーに沿ったような優しく誠実で大人しい少年。
だからこそ応援していたのですけれど、常に応援する側にいたのは拙かった。

これはストーリー展開と被るのですけれど、主人公を立たせる展開が非常に少なかったですよね。
最後の大会も周りのキャラ、部長やら八巻やらが取り上げられて、肝心要の主人公をシナリオの殆どで応援する側に回してしまった。

しかも、土屋君とわたりさんが必死で頑張って編み出した「必殺技」をグレードアップさせたうえで取られてしまうという展開は頂けない。
あれは頂けなかった。
主人公である2人が脇に脇に追いやられてちゃ、少年漫画は辛いですぜ。


そうそう。
1話の頃は、ラブコメにも期待してたんでした。
nuruta.hatenablog.com

競技ダンスって、健全な男子学生諸君が盛り上がっていたように、異性とのスキンシップが取れるって点が「少年漫画」に於いては最大の利点と考えます。
「月マガ」の「ボールルームへようこそ」はアプローチがやや異なり、どちらかと言えば「硬派」な形ですけれど、今作ではこの利点を最大限に利用されるんじゃないかな。

煩悩全開の学生がエロ目的で入部して、段々と競技自体の面白さに惹かれていく…となると、焦点は「熱血競技ダンス」へとなる。
逆に、女子に苦手意識を持ってたりすると、ラブコメ要素が入り込む余地がググッと増してくる。

「異性とのスキンシップ」を使いたいなら、断然後者だと僕は思います。
主人公・雅春君は、まさに後者のキャラクター。
彼を形成するキャラクター像の中心が、まさに「女子が苦手」なんでしょうね。
そこを強調するような作劇でしたから。

女子に対するプチトラウマを払拭させつつ、競技ダンスの面白さに惹かれていくことで、ダンス部員としても・精神的にも成長を描ける。
トラウマ克服の過程で、ラブコメも織り交ぜられる。
一癖も二癖もありそうな部員との交流を密にすれば、青春群像劇としても面白くなる可能性を持っている。

ラブコメが無かった。
全く。
これっぽっちも。

周りのキャラではあった…かな?
でもその程度。
主人公カップルでやって欲しかった。

そりゃ、ひらりんもこう返すよ。
f:id:nuruta:20170213123405j:plain
健全な若い男女が2人っきりで朝出かけてたんですぜ。

「ただ散歩してただけ?
ぐへへ。
そんな訳無いでしょ、お嬢さん」
って感じが一切ない。

「散歩してただけだよ」
「そうだろうね」

あっさりと信じる位、描かれなかったこの2年間もラブコメのラの字すら無かった事が分かった瞬間だよ。
オジサン、がっかりだよ、つっちーには。


青春群像劇はしてたけれど、中心につっちーがいるという感じでも無く、「部」そのものが中心にあった。
これもまた主要読者層にウケが芳しくなかった要因なのかもしれません。


兎にも角にも、ストーリー的にもキャラ的にも主人公が目立たなかった。
周りのキャラの濃さに埋没してしまった。負けてしまった。
つっちーが全面に出ていなかった事が最大の敗因だったんじゃないでしょうか。

終わりに

「P2!-Let's Play Pingpong!-」と勝手に重ねて、「P2!」の敵を取ってくれ~と意味不明な応援の仕方をしてきちゃいましたが…。
確かに「P2!」越えは果たしてくれた。(連載期間的に)
ただ、ジャンプの中心には至れなかった。

もう少し頑張って欲しかったけれど、仕方ないとも思う自分が居ます。
あまりにも主人公不在の状況が長すぎてましたから。

やっぱりラブコメが必要だったんだよ、つっちー。