Mangaism

アニメ、漫画の感想や考察を書いてます

切なこじらせ系ラブストーリー「ななしのアステリズム」が面白い

この記事は

久々に漫画の記事。
「ななしのアステリズム」です。

切欠は「マンガボックス」

「マンガボックス」で連載が始まった「ななしのアステリズム」。
暇つぶしという軽い気持ちで、でも、絵が可愛らしかったので気になっていたのもあって、読んでみて…。
第1話だけ読んで、あ、やばいと。
これ、ちゃんとコミックスで読みたい奴だ…と。

2話以降は読まずに、本日(日付的には昨日)1巻を購入して参りました。

そして、実感。
間違いない。
大好き。
また1つ、大好きになれるそんな素敵な漫画に出会えました。

サンキュー。「マンガボックス」。

1話の紹介。

ではでは、第1話の紹介をします。
主な登場人物は1巻終わりまで読むと5人になりますが、取り敢えず1話では3人。
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男子みたいな喋り方の白鳥司。
お菓子作りが趣味で唯一彼氏持ちの琴岡みかげ。
ツインテールがちょっと似合ってない格好良い系女子の鷲尾撫子。

3人仲良し、中学生の友達トリオ。
物語は司視点で進行します。

この司ちゃんには秘密があります。
ひょんなことから、撫子ちゃんを好きになってしまったのです。

しかし、女の子同士。
しかも友達。
言える訳がない、言ったら関係が崩れちゃう。

司は友達として、みかげちゃんも好きだから、この3人の関係が崩れちゃう。
この友達関係が好きだから、ずっとずっと秘密にしてる。
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もうこれだけで切ない。
百合の一言で片づけられないんですよ。

この場面で、鍵が描写されています。
大切な秘密を心の中の箱に封じ込めるための鍵。

ちょっとだけ2話のお話になりますが、こんな描写があります。
付き合ってる風の上級生のイチャイチャ場面を偶然目撃してしまった司。
初めて目撃した「付き合ってる間柄」を見て、色々考えちゃいます。
女の子同士の場合、好きになった、その先がどうなるのか分からない…と。
さっきの上級生のようなことをしたいのか、それすら分からない。
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このシーンで、扉がシンボルとして描かれてるんです。

「付き合う」のその先の道に立つ沢山の扉。
でも、何故扉なのか…と。

僕は、ここで、先程の鍵と対になってると連想しちゃったんです。

心の鍵は、そのまま、扉を開ける鍵にもなっている。
でも、司には、どの扉の鍵なのか分からない。
好きのその先が分からない…。


百合というのは、もっと単純に好きだから付き合いたい、付き合って…みたいな感じと認識してて。
でも、司の場合は、悩むんですよ。
女の子を好きでいるのは普通なの?
もし、好きって気持ちを伝えたら、その先にどうしたいのか分からない…と。

根っから女子が好きという性癖を持ってる訳ではないから、葛藤している。
切ないなと。



しかしかし。
物語は、ただ切ないだけじゃあないですね。

こじらせ系なんです。

どうこじれているのか。

明かしちゃえば、司が好きな撫子は、みかげが好きなんです。
偶然司ちゃんは、寝ているみかげちゃんにキスしようとしてる撫子ちゃんを目撃しちゃうのです。

撫子の秘密を知った司ちゃん。
複雑です。

複雑ですが、「友達として」話を聞きます。
すると、撫子ちゃんも3人の関係を壊したくないからと自分の気持ちを秘密にしてました。
やっぱり女の子同士で付き合うとか分からないんだけれど、この気持ちは嘘じゃあない。

もう拗れてますよね。
友達なのか、違うのか。
「友達としての好き」の先に「恋愛感情の好き」という気持ちがあるのか。

青春は複雑に拗れていきます。

そして、第1話終盤。
1つのどんでん返しがありました。
付き合っては別れるを繰り返すみかげちゃんに司ちゃんは言います。
「なんの為にそんなことするんだよ」…と。
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この一コマで察して下さい。

拗れてます。
凄い切ないです。

まとめ

明るい筆致で切ない感情をしっかりと丁寧に描いている作風で、すっごい好きになりました。
心情描写が本当に丁寧なので、感情移入も出来て、滅茶苦茶可愛く見えてくるんです。

唯でさえ可愛い絵柄なのに、内面の可愛さプラスで、3人とも凄く可愛くて仕方ない。
1巻では、この3人の他に、司の双子の弟・昴が出てくるんですが、彼もまた良いキャラしてるんです。
そして彼もまた拗れている。
切ない事情を抱えている節がある。(1巻ではまだ分からない)

更に、眼鏡男子の朝倉恭介くんが登場。
とある子を好きだと突然告白してきます。
彼の真意は…。(1巻では全容は分からない)


ななしのアステリズム。
アステリズムとは星と星を線で結んで形作るもの。
星座未満みたいな解釈でOKなのかな。

その形は、司にも撫子にもみかげにも分からない。
それぞれがそれぞれの形を思い描き、名前を付けられずにいる。
自分の気持ちに名前を付けられないでいる。

その線は拗れているのか。
誰でも知る形に収束するのか。
はたまた…。


綺麗な可愛らしい絵で読み易く、そして、重厚な青春劇が描かれている。
「ななしのアステリズム」。
非常に面白かったです。

早く2巻を買わねば!!

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