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アニメな日々、漫画な月日

アニメ、漫画の感想・考察

実写版「ルパン三世」 感想

この記事は

「ルパン三世」の感想記事です。
ネタバレありますのでご注意下さいませ。

はじめに

実写版「ルパン三世」の感想です。
邦画のアクション映画としては出色の出来栄えでしたが、「ルパン三世」かと問われると違うかな。
そんな映画でした。

ルパンぽくは無いけれど

日本を飛び出して海外でロケをしただけで「スケールがデカい」と言ってるなんて…と言われてしまうと何も言い返せないんですが。
スケールがデカいです(笑

スタッフロールの半分以上を占めるアルファベットに、そのグローバルさ(?)が見て取れます。
海外を舞台にする事の多い「ルパン三世」という作品の実写化に於いて、しっかりと海外をメイン舞台に持ってきてる点は非常に良かったです。
そんな海外を舞台に躍動するルパン達のアクションは、十二分な見応えがありました。
アクションとして大きな見せ場や物語の盛り上がりこそ少なく、全体を通してみてしまうと抑揚の少ない退屈な映画とも言えるんですが、つまらないという訳ではありません。
作品のスケールが大きく、脚本も一本道の王道であり、全編に亘って繰り広げられるアクションも一般的な邦画以上。
過度な期待さえしなければ、1本のアクション映画としては、見て損は無いかなとは思います。

但し、「ルパン三世」では無いですね。
「ルパン」を見てる感が少ないんです。
実写だからか?
それもあるかもしれません。
けれど、そうじゃないかなと。
理由の多くは脚本にある気がします。

あくまでも僕個人の「ルパン三世」のイメージを元にした感想を書いていきます。

変化球だった処女作

TVシリーズ第2期やTVスペシャルを見ていると伝統的かつ様式美とさえ言える構図が採用されている事が多いと気付きます。
特にTVスペシャルに多い印象ですが、ルパンがゲストヒロインと共に冒険を繰り広げるというシナリオですね。
寅さんなど多くのドラマ、アニメから連綿と続く王道シナリオを「ルパン」も採用しているのかなと。

勿論必ずしもこれを採用しないといけない訳でも無いし、これ以外のシナリオを非「ルパン三世」とするには、いささか強引な論法であると自認してはいます。
しかし、実際目の当たりにしてしまうと違和感を覚えるものですね。

今回の実写版にはゲストヒロインと呼べるようなキャラクターは存在せず、その役割を不二子が担っていました。
故に不二子が抱える「何を考えているか分からない謎の女」的雰囲気は鳴りを潜め、正統派ヒロイン然としてしまっていたのは、不二子らしくなかったように思えます。
まあ、こういう役割を不二子はアニメでも担った事があるので、そこまで「らしくない」とは言えないんですが…。
が、小栗ルパン処女作としては、そういう変化球では無く直球を投げて欲しかったですね。

そう。
変化球なんですよね。
「ルパン三世」の多くの作品の中の1作としてはアリなんだけれど、「第1作目」としては違うかなと感じちゃう。

代表的なのがルパンの立ち位置です。
ここが本当に変化球でした。

ルパンの長所が活かされていなかったという感想

ふと思うことがあります。
ルパンの長所ってどこなんだろうって。
キャラクターとして他と秀でている部分はどこなんだろう?と。

盗みのテクニック、変装術、銃の腕前。
どれも超一流であり、ルパン一人でも難なくお宝をゲットできる能力はあります。
けど、そこは他のキャラクターでも補える部分なんですよね。

不二子で盗みのテクニックを。(変装術も不二子はルパンに劣らない位の腕前ですし)
次元で銃の腕。
近接戦闘ならば五ェ門の専売特許。

ルパン一味の他のメンバーがルパンの特技を全てカバーしていて、じゃあ、ルパンの一味の中での役割って何?ってなります。
すると、圧倒的な調査力とそれを活かす頭脳にこそルパンの長所があり、一味の中の唯一無二の役割があるんじゃないかと僕は思うんですね。

広い人脈を駆使した情報集積能力は勿論、それを元にした作戦立案力。
実行に関しては彼の身体及び盗みの能力を以てすれば造作も無く、更には次元たちの力を借りるので、どんな難攻不落の要塞からでもお宝を盗み出せる。
殆どの話で、ルパンの作戦が盗みの中心になっているというイメージがあります。

さて、実写版に話を戻しますと、このルパンの長所が全く活かされていませんでした。
一味以外のオリジナルキャラを作戦メンバーに加え、彼らや五ェ門が中心となって最後の作戦を立てていました。
情報収集にしても、銭形からルパンに齎されるという形であり、「ルパンが情報を入手した」訳では無く。
沢山の話の中にはこのようなお話もあるでしょうけれど、処女作なんですからそこは直球で行って欲しかったですね。

なんか思ったよりもルパンが活躍しない映画でした。

終わりに

ところで双葉社がクレジットされていなかったのは何故なんでしょう。
何故か関係無い(と思ってる)KADOKAWA(映画の製作経緯を見た所、KADOKAWAから企画立案があったようですが…)がクレジットされていて謎でした。
ま、いっか。
調べれば簡単に分かりそうですし。

もしも2作目が出来たならば、今度は直球を投げて欲しいですね。
気持ちコメディ成分を増して、ルパン一味4人だけでお宝に挑むような形に。
ルパンを中心に据えたエピソードを見たいな。