アニメな日々、漫画な月日

アニメ、漫画の感想・考察

「究極!!変態仮面」は今の「週刊少年ジャンプ」に掲載できるのだろうか?

この記事は

漫画やアニメに関する規制に纏わる記事です。
過去にも類似の記事を書いたかもしれないけど、気にしない。

はじめに

今年の春にまさかの実写映画化を果たした「週刊少年ジャンプ」史上最大の変態ヒーローギャグ漫画「究極!!変態仮面」。
同時期の「ジャンプSQ.」5月号に「HENTAI KAMENN S -ヘンタイカメン セカンド-」が掲載されました。
そういえば「スクールランブル」の小林尽先生作画で同誌2008年2月号にもリメイク新作読切が掲載されてましたねw
どうも芸能界(小栗旬さん)にも漫画界にもシンパを残した強烈な作品だったようですね。

まあ、確かに当時は衝撃的でしたね。
連載されていたのは1992年〜1993年。今から20年程前です。
当時小学生でしたけれど、ひと目見た瞬間から「なんだ、このぶっ飛んだ漫画は〜〜〜〜!!!」と思ったものです。

ところで、この漫画。
現在の「週刊少年ジャンプ」に載せることは出来るのでしょうか。
実際の所は分からないですけれど、なんとなくですけれど、無理とは言わないけれど難しい気がします。

漫画・アニメの規制あれこれ

別に「変態仮面」だけの話では無いんですけれど、まあ、漫画・アニメ界に関わらず多くの業界で規制が厳しくなってますよね。
身近なところでは深夜アニメ。
本当にちょっと前。00年代前半くらいまでは、女性キャラクターの裸(上半身露出程度の半裸)等には特に目立った修正は加えられておりませんでした。
それが後半に入ってからかな。
正確な時期までは覚えてませんが、裸は当然。
番組によっては、下着姿にも光規制等修正が入るのが当たり前になってきました。

個人的な話になれば、規制が厳しくなってきている事を目の当たりにした最初が「DRAGON BALL Z」のDVD-BOXでした。
ブックレットに注釈で

この作品には、映像、台詞の一部に、現在では不適当と思われる表現もありますが、作品の歴史的価値を重視し、作品完成時の原版のとおり収録してあります。
ご了承下さい。

と書かれてました。
これは、映画版まで全ての「DRAGON BOX」に一貫して書かれていたと記憶しております。
「Dr.スランプ アラレちゃん」の方にも書かれてたような。
取り敢えず「現在では不適当と思われる表現」が何処の事なのか未だに分かってませんが、2009年〜11年まで放送された「ドラゴンボール改」を見ればある程度測れるのかもしれませんね。
覚えている所では、ピッコロの魔貫光殺砲にラディッツと共に貫かれた悟空の腹の描写が変わっていたなと。

原作でも「Z」でも、腹部を貫通した訳ですから、悟空の腹はそういう「貫かれた事」が見て取れる様な描かれ方でした。
「改」では、もうアウトなんでしょうね。
貫通されたはずの悟空の腹部は、黒い痣でも出来たのかなみたいな柔らかい感じに修正されていました。
何故こんな修正が必要だったのかは未だに理解出来とりません。
日曜朝の放送でしたので、朝には相応しくないという判断だったのでしょうかね。不明です。
不明ですが、これも紛れも無く規制の一環ですよね。

そういえば、先日購入した「キン肉マン」のJC版にも同様の記述が見られました。

この作品は執筆された1980年代と2013年現在の状況を踏まえ、単行本刊行時の内容から表現を一部変更しております。

こちらは、「作品の歴史的価値」よりも「現在の状況」を重視した編集がされているそうです。
これは「出来るだけオリジナルを尊重して欲しい」僕には、なんだかな〜と思った事。
でも、生まれてすらいなかった「オリジナル版」刊行時を知らない僕には、どこがどう修正されたのか分からないのが情けない所ですが。

話を戻して、では「週刊少年ジャンプ」の今昔。
先ず、僕が子供の頃と今では性的描写と不良描写に違いが見られます。

前者は、深夜アニメと同じ状況ですね。
よく「乳首券」なんて単語を見かけますが、昔はこれが本誌でも発行されてました。
今は無いですね。
コミックスで発券される事はありますが、本誌では無くなりました。
そういえば、割と最近まで発券されていた「週刊少年マガジン」も「基本的に発券できなくなった」とか連載作家さんのブログで見た気がします。
…誰だったかな?覚えてないですので、ソースが出せませんし、事実かどうかもはっきりしませんw
そういうのを見た気がするんだけれど、今でもまだ一部作品では発行されているみたいですし、どうなんでしょ…。

閑話休題。
後者の不良に関する描写。
ようは、ヤンキー漫画自体無くなっちゃったな〜と。
ヤンキーを題材としたギャグ漫画や非現実的な要素が入り込んだバトル漫画は除けば…ですが。
ヤンキーが出てきたとしても、どこか漫画チックなキャラクタナイズされた感じが多くなったという印象です。
これは僕がオッサンになったからというのも十分あるかと思います。
小学生当時からすればヤンキーは「年上の怖い人達」でしたけれど、今はちょいと違いますからね。
少なくとも「年上」では無いし、関わり合いになりたくは無いとは思っていても、怖いとは思ってませんし。
「ヤンキー」というモノに対する印象がガラッと変わったから、漫画での彼らもそういう「緩い感じ」に思えているだけかもしれません。
ただ、本格的なヤンキー漫画が暫く連載されていないのは事実だと思ってます。
「ろくでなしBLUES」とか「BOY」位しか思い出せないんですよね。
「神奈川磯南風天組」あたりが最後…かな???

こんな感じで、やはり時代背景を反映してか「週刊少年ジャンプ」での描写は、徐々にですが厳しいものへと変わって来てると感じます。
昔はOKでも今は駄目って表現・台詞が増えてきているという事です。

そこで本題。
「変態仮面」は掲載出来るのでしょうか。

これがやりたいだけだった

昨今の一部の深夜アニメみたいに「パンツはNG」と言う様な事はありません。
流石にそこまでの規制は敷かれていないようです。
ただ、半裸の高校生男子が女性のパンツを頭から被るという姿になるとどうなんでしょう。
規制が加えられてもおかしくないかもしれません。

深夜アニメ風にモザイク処理をするのならば、こんな感じでしょうか。

頭部の無い変態の死体にも見えてしまいます。
これは駄目です。
余計に掲載が難しいように思えます。

光規制ではなくて、黒くして見ましょう。
その上、帯が太すぎるので、細くします。

ダメです。
目線の入った、ただの変態になってしまいました。
完全なる性犯罪者です。
唯一ヒーロー的格好良さを誇る凛々しくも鋭い目元を隠す事となり、ギッリギリで踏み留めていた彼のヒーロー性を根こそぎ奪ってしまう結果に。
というか、線が細すぎてパンツが微塵も隠れていないので意味がありませんね。

結論。
今の「ジャンプ」では「変態仮面」は厳しい。

まとめ

というのは、まあ、冗談として。
記事本文を書く以上に↑の画像作る方が時間掛かったので(その割にはクオリティ低すぎですがw)、ある意味、もう終わっても良いとは思いつつ…。
もう少しだけ続けるならば、真面目な話やっぱり難しいのではないかと思うんです。

いくら「週刊少年ジャンプ」と「月刊ジャンプSQ.」が兄弟誌といっても、本誌で連載していた作品の読切を本誌に載せない事情は規制以外には思いつきません。
折角の映画化ですよ。
少しでも部数の多い…人の目に付く方に載せた方が宣伝としての意味合いでも良いに決まってます。
「るろうに剣心」が「SQ.」で連載していたのは、和月先生が既に「SQ.」で連載していたからだし、その後「WJ」に同作の読切を載せている事からも、同じ事が「変態仮面」でも可能だった筈。
それがされなかったのは、「WJ」の現在の掲載基準から外れていたから…なのかもしれませんよね。
今の「To LOVEる-とらぶる-ダークネス」が「WJ」に載せられないのと同じ理屈。

一時期流行った「過去作の続編が青年誌中心に連載される」のとは別のケースですしね。
あれらは分かるんです。
連載当時のファンに向けての復活なのでしょうから、より年齢層の高い雑誌へと移行するのは。
でも、「SQ.」は「WJ」よりも対象年齢層が多少高い程度だと思われます。
少なくとも「20年」を埋める程では無い。
やはり「変態仮面」が「WJ」では無く「SQ.」に掲載された理由は、「WJに載せられる内容ではなくなってしまったから」に思えてなりません。

なんだろうね。
こういう傾向って、どうなんでしょうね。
「SQ.」に掲載された読切版の「変態仮面」は、昔と何ら変わらずでした。
特に昔より表現がお下劣になっていたという訳でも無いし、内容も過激になっていた訳でも無い。
当時と変わらないギャグ漫画に見えました。

なのに、掲載が出来ないのかもしれない。

10年後、20年後。
「この作品は執筆された2010年代と2033年現在の状況を踏まえ、単行本刊行時の内容から表現を一部変更しております。」
と、「ONE PIECE」や「NARUTO-ナルト-」のコミックスに注釈が入り、これらの作品が「作品掲載基準」の観点から掲載出来ない様な状況になっていたら…。
嘆かわしいというか悲しいというか…。
絶対にありえないと言いきれない事だと思うし、どこかで歯止めが掛からないと表現手法がどんどん狭められていく気がしてなりません。
別に「週刊少年ジャンプ」に限った話では無くて、アニメや漫画などサブカル業界全体に関してね。


ところで、ちょっと横道に逸れますが、1つ記事をご紹介。
「漫画・アニメファンが知っておきたい表現規制の裏側」 漫画道場さん
どのような人達が、どのような意図で表現規制を行おうとしているのかについて書かれている記事です。
論点から外れますが、無宗教で本当に良かったと思えますね。
なんていうか、自分達の思想やらなんやらを作品に反映させようとしないで欲しいものですね。

一部を除けば、漫画もアニメも、政治や宗教の道具に使われる為に存在している訳ではありません。
人々を楽しませ、笑顔にさせる為に存在しているのですから。

これからも、その為だけに作品が生み出され、決してその目的から外れた意志が介入する事の無いようあって欲しいと思います。