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「とある科学の超電磁砲S」 8話:強すぎる美琴をピンチにする2つの工夫

この記事は

「とある科学の超電磁砲S」8話の感想記事です。
ネタバレありますのでご注意下さいませ。

はじめに

こうやって美琴の戦いを見てみると、やはり彼女は強すぎるという事が分かりますね。
能力は学園3位で、並大抵の能力者では太刀打ちできません。
肉弾戦も女子中学生とは思えないレベルに見えるし、戦い慣れたフレンダにも引けを取らないレベル。

かな〜り強い。
そんな強い彼女をしかし、追いこまないと作品としては成り立ちにくいです。
彼女を危機に追い込む手段が、今回の戦いでは2つあったと思うんです。

美琴が「攻撃しない」理由

美琴とフレンダの戦いが描かれてました。
なんだか美琴が苦戦していましたが、よくよく考えるとそうじゃないのかなと。
2人の戦い方の違いから見てみました。

最初にフレンダ。
暗部組織「アイテム」に所属する彼女は、人を殺める術を極めてきたと推測します。
珍しく能力に頼らず(というか、使えないのかな?「禁書」原作は読んでいないので分からんですが)、様々な武器を使うようですが、今回主に使用していたのが爆弾。

まさに「人を殺すための兵器」です。
って書くと、ダイナマイトを発明したノーベルさんに怒られちゃうかもですが…。
ダイナマイトと爆弾は違いますしね。

閑話休題。
フレンダは、この爆弾を中心に戦いました。
攻めて攻めて攻めまくるという、徹底的に美琴を殺すために戦っていました。

一方の美琴。
彼女が攻撃に転じたのは僅か2回。
首絞めとトドメの電撃のみ。
あとは、フレンダからの攻撃の回避にのみ能力を使用。
防戦一方になったのは、フレンダを拘束し情報を得ようと考えていた為ですね。

てなわけで、だからこそ美琴は苦戦してしまったのですが、それにしてもフレンダは油断しまくってましたよね。
能力者も自身の力に依存しすぎて油断する事があるのでしょうけれど、フレンダもフレンダで自分の力に過信していたのか油断しまくりw
結局自分の罠に自ら嵌りそうになって負けちゃいましたし、それ以前に美琴の前に姿を現したのも…ね。

美琴がフレンダを倒そうと思っていたら、姿を見せた途端に電撃でズドンだったでしょうし。

フレンダには防御する術が無さそうな事もあって、今回の戦いは一見すると「互角に近い接戦」でしたが、美琴が圧倒していただけなのかなと。
それでも苦戦しているような展開に見えたのは事実ですね。

美琴が危機に陥った原因。
その1つ目がこれでした。
フレンダ自身の油断と美琴の戦いの目的。

ぬいぐるみの中に爆弾を仕込む理由

2つ目は、美琴自身が疑問に思っていた事から。
何故ぬいぐるみの中に爆弾を仕込むのか?

グラビトン事件の犯人と今回のフレンダです。
それぞれぬいぐるみを使った理由を考えてみます。

グラビトン君は、相手の油断を誘う為でした。
ぬいぐるみのような危険物とは思わない物の中に仕込む事で、ターゲットの油断を誘い、爆発に巻き込みやすくする為。
あとは、まあ、彼にとっては容易に手に入るからというのもあったんでしょうね。
作中でUFOキャッチャーにて、爆弾を仕込むぬいぐるみをゲットしていましたし。

次にフレンダは…なんでしょうね(汗
単純にぬいぐるみが好き…なのかな?
よくは分かりませんが、「可愛らしい普通の女の子」を演出するための小道具として、ぬいぐるみが抱き合わされて、だからそれを「武器」としても流用しているだけなのかもしれないです…。
ここら辺は「禁書目録」で描かれているのかもですね。
グラビトン君と違って、フレンダにはぬいぐるみを使う特別な理由は無さ気です。

で、これを作劇的観点から見てみますと、美琴をピンチに追い込む為なのかなと。
グラビトン君の時も、美琴はピンチに陥りました。
コインを落としてしまいレールガンを打ち損ねた為、危うく爆発に巻き込まれるところでした。

この時、もしも鉄を含む物質に爆弾(この時はアルミ製品)が入れ込まれていたら、美琴はそれを磁力で操作し、危機を回避できたかもしれません。
(あまりにも一瞬の事だったので、そこまで頭が周り、実行出来ていたかどうかはまた別問題ですが)
グラビトン君がアルミという鉄を含まない…つまりは美琴が操作出来ない金属を使っていたのもポイントですね。
アルミを爆弾にしているという前情報があった美琴は、レールガンで吹き飛ばす以外の選択肢が無かったんですよね。

さて。
フレンダ戦。
最初にも書いたように、この戦いに於ける美琴の戦法は、フレンダを戦闘不能状態に追い込む事でした。
戦闘不能と言っても、派手に倒すのではなく、最低限口が利ける状態にする事。

だから、フレンダの攻撃を無効化する事が目的となっていました。

グラビトン君の時と同じ仮定を考えてみます。
もしも、爆弾を鉄を含む金属に入れていたら…。
美琴はここまでピンチにはなっていなかったでしょうね。

それこそあっという間にフレンダを制圧していたんじゃないかな。
爆弾入りの鉄製物を自在に動かして、フレンダを黙らせる事が出来そうですし。

こう考えると、ぬいぐるみである必然性は無さそうです。
鉄を含んでいなければ何でも良さそう。
その辺は物語的な理由(グラビトン君)やキャラクター性を出す為(フレンダ?)にぬいぐるみが選ばれていただけ…なのかな…。

なんにせよ、2つ目の理由としては、美琴が操れない武器をフレンダが使っていた事ですね。

まとめ

フレンダ戦。
本気で敵を倒すために美琴が動いていたら、勝負は一瞬で決していたはずです。
もしも、美琴が操れるモノに爆弾を仕込んでいたら、やはり一瞬で決まっていた。

「強すぎる」美琴に枷を作る事を目的として、様々な工夫が凝らされた戦いだったと思います。
ですが…。
この枷が次の戦いに活きて来るので、そこが次回の見所になるんじゃないかなと思っております。

学園第3位と第4位の戦い。
フレンダ戦で消耗してしまった彼女はどう相対するのか。
次回こそ美琴の戦いの本番になります。