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アニメな日々、漫画な月日

アニメ、漫画の感想・考察

「とある科学の超電磁砲S」 4話:クロスカッティングを使った巧みな構成に痺れる

この記事は

「とある科学の超電磁砲S」4話の感想記事です。
ネタバレありますのでご注意下さいませ。

はじめに

原作を知っているからこその感動を毎回味わわせてくれるアニメですね。
今回は特に演出に圧巻された回。

もう本当に凄いの一言。
この効果は間違いなく次回発揮される事でしょう。

声の演出

先ずその前に声の演出について。

画像の右側の助手っぽい眼鏡を掛けた女性。
名前はエンドクレジットより「甘味栄華」で良いのかな?
ミサカ妹9982号の体を拭いてあげたり、髪を切ってあげたり。
原作では、お気に入りの高級紅茶まで飲ませてあげたりと、妹を1人の「人間」として接しているように見えます。
左側の研究員はどこか客観的に妹を捉えているのに対して、見てる方としても甘味さんの方が良い風に写るんじゃないでしょうか。
実際原作を読んでいた時の僕がそうでした。

でも、そうじゃないんだよという事が、今回のCパートで描かれていました。
無残な姿となって横たわる沢山の妹達。
その死体をしれっと片しておいてと命じる彼女たちは、やはり他の研究員同様妹達を「人間」ではなく「物」としてしか見ていないんだという事が窺い知れます。

アニメでは特に薄らと笑みを浮かべていた分、違った意味で恐怖を覚えましたね。
原作を読んでいて、衝撃を受けたシーンで。
で、この衝撃をより大きくする効果を声で演出されていたと考えます。

甘味の声は、イカ娘等でお馴染みの金元寿子さん。
画像右の女性が甘味という名前じゃないかもなので、間違っているかもしれませんが。
(自分は所謂"ダメ絶対音感"を持っていないので、声で声優さんが分かりませんでした。)

兎も角ですね。
可愛らしい、邪気の無い声に思えたんです。
金元さんだとしたら、昨年は「プリキュア」とかにも出てましたし、多くの人にとってそういう印象の強い声優さんの1人であると思うんです。

そんな声で、優しい感じの言動。
「ああ、いい人なのかな」と思わせておいての、Cパート。
好印象がいっきに悪い方向へと落っこちていく。
この激しい高低差を際立たせてくれた演出でした。

原作を読んでいる時から、可愛らしい声ならば〜とか考えていたのもあって、ここには素直に感動でしたね。

クロスカッティングを使った巧みな構成

さて、本論。
遂に美琴とミサカ妹が衝撃の邂逅を果たしました。
この出会いをより強く印象付けるように、今回の構成は練られていたと思うんです。

この4話。ちょっと分かりづらくなってましたが、3か月前のミサカ妹サイドのお話と現在の美琴サイドのお話が交互に描かれておりました。

原作では、ここはきっちりと分けられていて、3か月前の出来事は纏めていっきに描かれております。
だからその分分かりやすくはなっていたものの、とある点に関する印象が薄くもなっているんです。
「今回"生まれた"ミサカ妹が、"何番目の妹"なのか?」です。

結論から言えば9982号であって、これは原作でもさらっと分かるようになっているのですが、これ。
凄く重要な点であると思っていて、ここを分かりやすく印象に残る様に構成されていたのがアニメ4話なんだと思うのです!!

振り返ってみます。
まずアバン。
3年前の妹サイドから4話が幕を開けます。
ちょうど9982号が生まれたシーンですね。

このままOPが始まり、Aパート冒頭。
今度は美琴サイドに視点が移ります。
自分のクローン計画が凍結された事実を知り、安堵した美琴がはしゃぎつつも黒子達と遊ぶ姿を描きつつ、またしても3年前にシーンが戻ります。
生まれたばかりの9982号がテスタメントに掛けられ、知識を植え付けられる様が語られています。
この後、また現代に戻ってAパートが終了。

Bパートも同様に現代と3年前を行ったり来たりしながら物語が進められています。

これによってどんな効果があるかと言えば、3年前に生まれたばかりの9982号がオリジナルである美琴と現代で出会う様が印象的に視聴者の脳に記憶させられる点ですね。

クロスカッティング。

異なる場面のシーンを交互に撮影(映写)することにより、臨場感や緊張感などの演出効果を齎す映画の撮影技法

特に珍しい演出手法では無いですが、ここでは、9982号と美琴の出会いがより印象的に視聴者に見せることが目的となっているのかなと解釈しました。

何故印象的に見せる必要があるかといえば、次回分かります。
9982号という1人の少女の誕生から美琴との出会いを強く強く印象付ける。
これは物語を盛り上げる上で大事になってくる要素であって。

原作以上にこの点強調された構成になっていた今回は、僕にとっては「演出に圧巻された回」なんですよね。
うん、やっぱり面白すぎですよ。

終わりに

今回も佐天さんがさり気なく登場(笑
さり気なさすぎて、原作であったっけ?と一瞬迷う位でした。
この辺も相も変わらず自然ですし、このアニメは本当に構成力が図抜けている印象です。

原作を知り尽くした上で作っていますよという事が伝わってきて、とても嬉しいですね。
嬉しいと感じる反面、個人的には過去の過ちを反省しつつ…次回を待ちます。