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「とある科学の超電磁砲S」 3話:佐天らのオリジナルシーンの見せ方が凄い

この記事は

「とある科学の超電磁砲S」3話の感想記事です。
ネタバレありますのでご注意下さいませ。

はじめに

「とある科学の超電磁砲S」第3話ですね。
原作準拠で、本格的にレディオノイズ編に突入という回でした。

オリジナルシーンの見せ方が凄い

佐天さんらの絡め方が上手でした。
前回も書いたかもですが、原作での彼女らの出番は基本的には終わってしまいました。
なので、今回の当該シーンはアニメオリジナルです。

原作のシーンとシーンの間にオリジナルの佐天らのシーンを挟み込んだ形ですが、これが非常に自然になるようになっていました。
先ず、出方。

初春、佐天、春上らの会話から「美琴の私服姿」について話をさせて、「私服姿を見てみたい」というセリフで場面が美琴視点に戻るという「出方」。
会話の流れをコントルールする事で、自然にシーンを繋げていたなと感じました。


で、僕が凄いと思ったのが出方よりも入り方ですね。
ここは原作の同シーンはどのように描かれていたかを書いた方が良いと思いますので、簡単にご紹介。

前提としてアニメ第2話でも描かれていたように、美琴は佐天からマネーカードを受け取っております。
一緒に捜索した取り分ですねw
制服だと身分が簡単に割れてしまうと考え、服を買いに行きます。
この流れは、基本的に「原作準拠」と書いたようにアニメも倣っております。
問題は、支払い時。
原作では、佐天から貰ったマネーカードで支払いを済ませ、ホテルもチェックインのシーンはありません。
「コインロッカー代わりにホテル一室を借りるお嬢様」という記述はあるものの、「お嬢様」を臭わせる部分はココだけですね。
服の値段も、ホテルの部屋も(シングルorダブル etc)原作では描写すらありません。

さてアニメ。
ビックリするくらい「お嬢様」を強調されておりました。
えと、服の値段が3万7000円を現金支払いで、ホテルはシングルが無くてもダブルを躊躇なく借りる…と。
原作の時点で既にお嬢様なのに、更に強調されていて。
中学生が現金で3万以上財布に入れているという恐ろしさ。
今時、サラリーマンでも入ってるかどうか。(少なくとも僕の財布は常時からっからです。)
うむ。お嬢様ですね。

で、こういう改変をされたのは、佐天らのシーンに繫げるためだったんじゃないでしょうか。
お金を使って、美琴との違いを浮き彫りにする事で、佐天らのシーンに意味を持たせていたのではないか?

佐天が「昼間マネーカードを探し、どれだけ見つけたのか」友達に報告するのは、至って自然に思えます。
彼女らの会話は自然とお金の話になり、ひいては、佐天らを「庶民」にも見せるというか。
マネーカード(お金)を拾った事を自慢するのって、イメージですけれど、お金持ちはしないと思うので。
佐天は別にカードの額を誇っていた訳では無く、「都市伝説」になっているカードをいっぱい拾った事を自慢していただけで、かつ、その拾った枚数が負けたことで燃えつきていただけ…というのは承知しています。
が。
佐天の真意とは別に、「庶民」の会話であることが垣間見え、お嬢様の美琴と見事な対比関係が成り立っているんですよね。

美琴の非現実的な(というと語弊ありまくりですが)お嬢様っぷりの直後に、"リアルな"女子中学生を描くという対比。
緊迫感溢れる3話に於いて、唯一ほっこりする佐天らのシーンがよりほっこりとした気持ちで見れる工夫。
そして、わざと対比を浮き彫りにする事で、佐天らのシーンが挿入された事に意味が有る様に見える工夫。

こうして、上手い事原作シーンとオリジナルシーンを繋げていた気がするのです。
佐天らのオリジナルシーンは今後も頻繁に出て来ると思います。
その度に、こういう綺麗な流れを作ってくれるんじゃないかなと思わせてくれるには十二分だったかな〜と。

あ。
黒子のシーンは、Bパート明けとはいえ強引でしたね。
これは、なんというか、黒子らしくて良かったと思いますwww

緊迫感が凄い

この話は、本当に緊迫感が凄い。
若しかしたら自分のクローンがいるかもしれないと不安にさせ、その痕跡を見せることで、一旦は地獄に叩き落とす。
うん。誰だって自分のクローンが自分に無断で大量生産されて、訳も分からぬ実験が行われていたなんて知ったら、発狂してもおかしくは無い位の出来事であると思うんです。

美琴の心境もこれに近いと思って間違いないし、相当にショックだったんじゃないでしょうか。

で、実験が頓挫したという情報で安堵させる訳です。
一度絶望した直後なだけに、この時の美琴は心底ホッとしたでしょうね。

ホッとさせて、安心して去らせた後に、「クローンはまだいますよ」という現実を(視聴者に)突き付ける。
主人公の美琴に感情移入すればするほど、愕然とする事実が描かれて…。
鬼畜な展開ですよねw

不安にさせ、地獄に突き落とした振りをして救いだし、また突き落とす。
原作の1話をアニメ1話に落とし込んでいるのですが、この1話は本当に凄いです。
次回へのヒキが強いので、話を知っているのに、普通に次回が気になるというね。

それにしても皮肉ですよね。
レベル5量産を目的に作られたクローンも、どう足掻いても3が上限だと分かったから凍結したのに。
レベル3以下だから、レベル6を生み出す実験に流用されちゃうんですから。

美琴にとっては、どっちが良かったんでしょうね。
当初の実験目的が成就されていて、レベル5の自分のクローンが大量に生み出されていた場合とこれから起こる現実。

どっちも苦しかったと思うけれど、それでも多分これから起こる事の方が辛いと感じるんではないかな。
アニメ(漫画)の中の創作上の事なのに、そう感じるほどキッツイ出来事がこの後描かれるんで。