アニメな日々、漫画な月日

アニメ、漫画の感想・考察

「まじっく快斗」 作品の特性を無視したオリジナル設定に関する事

この記事は

TVアニメ「まじっく快斗」の記事です。
ネタバレありますのでご注意下さいませ。

はじめに

青山先生が生み出した世紀の大怪盗・怪盗キッドの活躍を描いた「まじっく快斗」。
実は「名探偵コナン」の前作である「YAIBA」よりも前に連載されていた、作者初の連載作品だったりします。
「コナン」に客演して以降知名度も人気もうなぎ上り〜。

現在でも不定期で掲載されており、未完結です。
主なお話としては「コナン」に通ずるものがあります。
プロの人気マジシャンであり、そして初代怪盗キッドであった黒羽盗一を父に持つ快斗は、ある日その秘密を知ってしまう。
キッドに扮し得意のマジックで初めての怪盗行為に及んだ彼は、父が謎の組織に殺された事実を知る。
その組織はパンドラというビッグジュエルを探しており、快斗は父の仇を取るべく組織の謎の追求及びパンドラの捜索を行う為に2代目キッドを襲名する。
という感じ。

尚、今作の組織と「コナン」の組織は別物であることは、青山先生が明言されていたりします。

このように縦軸となる物語は存在するものの、しかし、掲載自体が不定期という事もあり、そちらのストーリーの進展というのは殆どされていません。
1〜2話完結のエピソードを基本線として、(特に初期は)コミカルに描かれています。

この「まじっく快斗」ですが、晴れて2010年4月7日に「コナン」の枠でTVアニメ化されました。
以降も度々放送され、今年の11月には10話目の放送が予定されております。
でも、正直このアニメが迷走しているように見えるのです。

「コナン」の制作はきっつきつらしい

そもそもが「コナン」の放送枠内で放送されている今作。
何故そうなっているのかは定かではありませんが、恐らく「コナン」の制作スケジュールが深く関与しているのではないかと思われます。

元々ゴールデンタイムで放送されていた「コナン」は、年間に40話程しか放送されていませんでした。
年に4回ある(年末年始・春・夏・秋)改変期には、特番の放送の為休止になるし、月曜とはいえ年1、2回はプロ野球中継で潰れていました。

映画やサンデー特製DVD、(1時間や2時間以上の)スペシャルと通常放送以外にも多く制作されていたものの、ほぼ毎週放送されているアニメに比べたらずっと少ない。
当時から「コナン」の現場のタイトさは有名で、制作スタッフが自ブログ等で悲鳴を上げておりました。
そういった状況を鑑みるに、きっと「コナン」の現場は、年間40話程度の制作が限界なのだと思われます。

それなのに放送時間が午後6時へと変わり、基本放送休止が無くなりました。
せいぜい年末年始くらいでしょうか。
ゴールデンに特番が組まれていても、放送時間を5時半に繰り上げてまで放送されていたりします。
兎に角休止が減ったのです。

でも、毎週放送するなんてことは、やっぱり難しいのでしょうね。
新作放送はゴールデン時代とほぼ変わらず40本前後。
残りは「デジタルリマスター」として、過去の傑作選が年10本前後放送されています。

そんな訳で、年間10本前後の再放送枠が設定され、その枠内で「まじっく快斗」が2010年から放送されています。
2010年に1話、去年が5話。そして今年が4話(予定)ですね。

こういう事情の為、誰もいつ「快斗」が放送されるのか分からない訳です。
原作同様不定期で制作・放送されているのが現状だから。

しかもです、先程も軽く触れましたが放送時間すら変わる事があります。
「コナン」って5時半に放送された回って視聴率が激減するんですよね。
これまた様々な要因があると思うのですが、放送時間の変更に気付かない視聴者が結構いるんだと思います。

参考:2012年の「コナン」視聴率

放送日 話数 視聴率 特記事項
1月7日 642 8.2  
1月14日 643 9.4  
1月21日 再放送 9.8  
1月28日 再放送 9.6  
2月4日 644 9.6  
2月11日 645 10.4  
2月18日 646 9.9  
2月25日 647 9.9  
3月3日 648 9.6  
3月10日 649 10.7  
3月17日 650 12  
3月24日 651 10.3 1時間SP
4月7日 再放送 6.5 17時半放送
4月14日 再放送 9.8  
4月21日 652 9.1  
4月28日 653 7.7  
5月5日 654 8.2  
5月12日 655 8.3  
5月19日 656 9.2  
5月26日 657 8.9  
6月2日 658 9.5  
6月9日 659 10.3  
6月16日 660 10  
6月23日 661 8.7  
6月30日 662 8.6  
7月7日 663 11.4  
7月14日 664 9.7  
7月21日 665 8.8  
7月28日 666 7.1  
8月4日 キッド#06 7.4  
8月11日 キッド#07 8.3  
8月18日 再放送 7.8  
8月25日 再放送 7.3 17時半放送
9月1日 667 12.2  
9月8日 668 10  
9月15日 669 8.2  
9月22日 670 8.9  
9月29日 キッド#08 9.7  
10月6日 671 6.4 17時半放送
10月13日 672 8.1  

いつ放送されるのか分からない。
しかも放送の回がたまたま5時半からかもしれない。
新聞のラテ欄を見ても番組タイトルは「名探偵コナン」のままで、パッと見気付き辛い。
毎週毎週「コナン」を見ている「快斗」ファンには問題無いけれど、「コナン」を基本見ていないけれど「快斗」は見たいという方には不親切極まりない放送形態だったりします。
まあ、それは仕方ない。番組として独立できない大人の事情があるのでしょう。

んでも、それならば…とアニメを見て思うのですね。

何故かオリジナル要素を入れて来た「快斗」

最初の方にも書きましたが、原作では本筋のストーリーを殆ど進行出来ていません。
キッドがビックジュエルを盗んで、それがパンドラかどうか確認するという大事な過程はほぼ毎回描かれていて、それなりに進行させてはいるけれど、組織に肉薄したり・大きく進展する事は今の所まだありません。

それこそ「コナン」が終わらない限り、「まじっく快斗」が本格的に連載を再開しない限り無いと思っています。
掲載が不定期だからこその問題。

アニメ版も前述の通り不定期放送なのだから、当然原作のこういう部分も踏襲し準拠すべきなのだと思うのですよ。
でも、違うんです。

アニメでは、オリジナル要素をぶっこんで、縦軸のストーリーをわざわざ作っているのです。
組織からの暗殺者スパイダーというオリジナルキャラを投入。
更には白馬にこのスパイダーを追わせるという要素まで入れ込んで、連続したストーリー性を組み込んでいるのです。

ただでさえいつ放送されるか分からず、内容を忘れちゃったり、見逃したりする危険性が高いのに…。
何故わざわざこんな冒険に出てしまったのか?
迷走しているように見えちゃう〜。

まとめ

まあ、スタッフとしては「コナン」の新作だろうが再放送だろうが「快斗」だろうが、毎週見てくれという事なんでしょうね。
だからわざと連続性を持たせたのかもしれません。
先程も書きましたけれど、毎週きちんと「コナン」を見ていれば何の問題も無い事ですしね〜。

とはいえ、「コナン」だけのファンにはすこぶる不評みたいなのですが(汗
「快斗」だけのファンはどう思っているんだろう?

僕としては、どちらも好きなのです。
ですが、「コナン」の枠ではやっぱり「コナン」が見たい。
例え再放送でもね。
「快斗」は独立した方が皆幸せになるんじゃないかと思うんだ。
そうすれば、オリジナルの物語ももっともっと楽しめるだろうし。

それが出来てたら、とっくに独立してるんだろうから、やっぱ色々と難しいのでしょうけれども。
ファンとしては悩ましい問題です。