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アニメ、漫画の感想・考察

ロボットアニメの「合体」に込められた意図に関する考察

この記事は

ロボットアニメの合体に関する記事です。
ネタバレありますのでご注意下さいませ。

はじめに

ロボットアニメと言うと、魅力の一つにロボットの合体が挙げられます。
というか、僕はそうだと思っています。
ハッキリ言ってこのジャンルに関しては特に詳しくないので、合体についてもよく分かってないですが…。
今回はロボットの合体について考えてみたいと思います。
ロボットアニメにとって合体とはどういった意味があるのか?
これについて僕なりの考えを書いてみます。

商業的観点からの考察

まぁ、この事を考察する上では無視できない事…だと考えます。
なので一応触れます。

テレビ番組にとっても切っては切れない存在が他媒体・企業とのタイアップ。
という事で、ロボットアニメにとっての最大のタイアップ先が、おもちゃ会社となるのでしょうね。
おもちゃを売る為に(新しいおもちゃを提供する為に)合体が取り入れられているという側面も確実にあると思います。
というか、寧ろおもちゃ会社が作品のスポンサーに付くと、逆に要求されるんでしょう。
特撮の話になりますが、平成ライダーの特徴である
 ・複数のライダーを登場させる点
 ・多くのフォームを盛り込む点
 ・色々な武器を持たせている点
これらは全部バンダイからの要望があるからというのを見た事があります。
本当かどうかは分かりませんが、恐らく本当…なのでしょうね。

これと同じように、おもちゃ会社からの要求で合体が取り入れられている。
全ての作品に当て嵌まる事では無いはずですけれども(少なくとも合体の元祖と言われている「ゲッターロボ」は違う…と思う。)、この為に合体を取り入れていた作品もあったと思われます。

作品のテーマに必要だったから

ロボットアニメの中でも、恋愛など人間ドラマをテーマとした作品も沢山あります。
僕が知る限りだと「マクロス」シリーズに始まり「神魂合体ゴーダンナー!!」シリーズ。
そして、「創聖のアクエリオン」もそうですかね。

「アクエリオン」での「あなたと合体したい」とか「(合体って)キモチイイ」とか、本当に衝撃的でしたw
「ゴーダンナー」も新婚の夫婦が主役であったりして、恋愛を全面に押し出していたアニメ。
どう考えても「ロボットの合体」を性行為に見立てていたのだと思います。

「アクエリオン」では、それ以外にも心の触れ合い等の表現としても使われていたようですが。
この2作品は、近年の深夜アニメ。
おもちゃとは無縁だったような気がします。
「アクエリオン」は2005年9月30日にバンダイより超合金が出ているようですが、発売は放送終了後。(放送は2005年4月〜9月)

上記のように「おもちゃ会社からの要望」では無かったように思います。
そういう商業的な側面から「合体」を取り入れたのではなく、作品のテーマに必要だったから取り入れたのかもしれません。

「ライジンオー」に込められた合体

さて。
最近僕が嵌っているのが「絶対無敵ライジンオー」です。
91年4月から放送された「エルドラン」シリーズ第1作。
以前もこの作品についての記事は書きましたが、今回も書いてみます。

この作品の考察をする上で、とっても大切だと考えることがあります。
それは主人公・日向仁をはじめとしたロボットのパイロットである「地球防衛組」のキャラクター性です。

この作品の特徴は、クラスメイト全員がロボットのパイロットであるという点です。
突然光り輝く謎のオッサンからロボットを押し付けられ、「これで地球を守ってくれ」と任されてしまったどこにでもいる小学5年生たち。

光り輝く謎のオッサンことエルドランは、仁達の前から何の説明もせずにいなくなった為、最初は戸惑う子供達。
1話はそんな慌てふためく子供達のリアクションが非常におかしかった。
仁が、ロボットに強引に搭乗させられた時に発した一言「俺達がパイロットなのー?」が本当に面白い。

凄い自然なリアクションなんですよね。
何処にでもいるような普通の小学生達だからこそのリアクションというか。
ロボットに搭乗する(ロボットを操作する)パイロットと言うのは、皆どこか普通では無い事が多いですよね。

「ガンダム」シリーズ然り、古くは「鉄人28号」然り。
特殊な能力を保持していたり、天才的な頭脳を有していたり。TARITARI。
だからこそ、視聴者はパイロットに憧れを抱くものの、決して「身近な存在として感情移入」はしないような高みの存在でもあります。

でも、この「エルドラン」シリーズは違いますね。
パイロットが、本当に普通の少年・少女たちなのです。
シリーズ第2作「元気爆発ガンバルガー」の主人公・虎太郎は忍者の末裔だったりするけれどもw
それでも、やっぱりどこにでもいる少年・少女という定義は守っていると思いますし、シリーズ全体の共通点であると考えます。

「エルドラン」シリーズを、「ライジンオー」を語る上で外せない事とは、「パイロットの少年達が、視聴者の子供が感情移入できる程にどこにでもいるようなキャラである事」であると考えます。

これを踏まえて、「ライジンオー」に於ける合体の意味に関して考えてみます。
すると、非常に当たり前の事に行き当たりました。

1人では出来ない事も、協力し合えば出来る
という普遍的なテーマですね。

今作のメインパイロットは、日向仁、月城飛鳥(つきしろ あすか)、星山吼児(ほしやま こうじ)の3人です。
それぞれ剣王、鳳王、獣王というロボットに搭乗し、合体してライジンオーになる訳です。

1人ずつでもロボットを有している為、当然個々で戦闘に臨めるのですが、単体ではどうあがいても敵に勝てません。
勝てない理由は、まぁ大人の事情もあると思いますw
合体させてナンボですしね。

それを抜きにしても、単体では勝てないのは、上に書いたようなテーマを描いているからだと思っています。
1人では勝てないけれども、3人が合体してライジンオーになれば勝てなかった敵に勝てる。

物語が進むと、それでも勝てないようになる。
すると新たなロボットが出て来るわけです。
追加ロボットの要素は、ロボットアニメでは欠かせない要素でもありますよね。
「ライジンオー」でも当然この「お約束」は取り入れられている。
バクリュウオーの登場です。
メインパイロットは、白鳥マリア。
と言っても彼女がバクリュウオーに搭乗している訳では無くて、学校の指令室から他のクラスメイト達14人と協力して遠隔操作している訳です。

当然ライジンオーと合体します。
ライジンオーのパイロット3人とバクリュウオーのパイロット15人。
計18人となった訳です。
シリーズ1話から18人で戦っているというスタンスでしたが、合体によってよりその意識が強まったように見えました。

そうそう。敵の設定もこれを際立たせているんですよ。
ライジンオーの敵であるジャーク帝国が送り込んでくる邪悪獣。
奴らは、人間が迷惑に感じたモノや事を"具象化した"存在なんです。

排気ガスが迷惑だと言えば、排気ガスをモチーフとした邪悪獣になる。
森林破壊は迷惑だと叫べば、重機型の邪悪獣が生まれる。

ようは人類にとっての課題なのですよね。
迷惑な物を敵にし、それを未来ある小学生に斃させる事で、彼らが将来に於いて問題解決してくれることを描いているというか。
勿論1年も放送されていた作品な為、非常に些細な事(テストが迷惑や野菜が迷惑などw)も多いのですけれども。

1人では解決できない問題も、皆で寄り添って協力し合えば乗り越えられる。
こういうテーマもを描いているように感じる。

「合体」には、こういったテーマが込められていると思いました。
とはいえですね、この項の始めにも書いたようにこれは極々当たり前の事だと思っています。
合体を取り入れているロボットアニメの中でも、パイロットが複数存在する作品では特に「ライジンオー」と同様の意図があったのではと推測します。
アニメ以外だと特撮の「戦隊シリーズ」もそうでしょうね。

ただ、「ライジンオー」ではそのテーマがより浮き彫りにされて描かれていたんではないかと感じたのです。
何処にでもいる極々平凡な少年達がパイロットであるから。

まとめ

合体って痺れますよね。
男ならば誰だって一度は憧れる要素です。

これに込められた意図も作品によって様々なんじゃないかと思います。
そういうのを考えるのもなかなかに楽しい事でした。

結論。
「完全勝利ダイテイオー」のTVシリーズが見た〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜い!!!!!!

(「エルドラン」シリーズ第4作で、雑誌・WEB展開のみの作品。PVはアリ。「ZX」より不遇… orz)