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アニメな日々、漫画な月日

アニメ、漫画の感想・考察

「名探偵コナン」 キッドが齎した功績の考察とバーボンの正体を推理

この記事は

「名探偵コナン」の記事です。
僕はコミックス派ですので、本誌のネタバレはありません。

ミステリの定義

「リアリティー」。
漫画に限らず、フィクション作品には付いて回る言葉です。
あるいは褒め言葉として用いられ、あるいは中傷する時に用いられる。
つまり、作品を評価する時にコレを1つの判断基準に用いる事が、ジャンルによって違いはあれど、多かれ少なかれあるように思うのです。
僕自身は、面白ければどうでも良いというスタンスではあるのですが…。

しかし、ことミステリというジャンルには、この「リアリティー」というモノが殊更重要なモノとなってきます。

さて、「名探偵コナン」という作品は、ミステリと言っても、ちょっと趣が違う。
作者曰く「殺人ラブコメ」と表している様に、ガチガチのミステリではなく、漫画的「非現実」な要素を多分に含んでいるのである。
何たって、主人公である江戸川コナン自体が「高校生・工藤新一が毒薬アポトキシン4869を飲まされて、体が小さくなった姿」という設定である。

また、コミックス5〜6巻収録の「江戸川コナン誘拐事件」に於いても、新一の実の両親が「身内である新一にも分からない程の巧妙な変装」を使ってコナンを騙すという非現実的なストーリーも、「コナン」という作品だからこそ成立し得るのである。

とは言え、「非現実的な要素」がトリックにまで絡んでくると話は変わってきます。
前述の「江戸川コナン誘拐事件」では、「変装」はトリックというには及ばない範疇で用いられていた為に問題は無かったのですが、例えば…。

 鍵の掛かった密室内で、男が女子供には不可能な方法で殺害されているのが発見された。
 部屋には、子供1人が僅かに通れる程の窓があるだけで、唯一の扉には内側からキッチリと施錠されていた。
 犯人は一体どうやって密室殺人を行ったのか…。

という話があった場合、コナン君が得意げな笑みを浮かべて、

 犯人は、施錠された室内で男を殺すと、ポケットから取り出したアポトキシン4869を服用し、子供の姿となって、あの窓から脱出したんです。
 この僕のようにね!

とかやったら、色々な意味で作品の評価は地に落ちること請け合いでしょう。

いくら漫画的要素を多く含んでいても、「ミステリ」という体裁を多少なりとも取っている以上、「ミステリ」の肝の部分には、一切の「非現実的要素」を含んではならないと思うのです。
(現実に実行出来ないであろうトリックとかは、この範疇に含みません。)

しかし、この考えを打ち破るキャラクターが「コナン」に登場します。
それがコミックス16巻から登場した怪盗キッドです。

怪盗キッドの存在価値

千の声色と万の顔を持ち、奇想天外・奇妙奇天烈な手段をもって、衆人環視・厳戒警備の中、ターゲットを華麗に奪い去る。
これ以上無いって程、空想でこり固められたキャラクターである。

機械など使わず、一度聞いた声をそっくりそのまま模倣することは朝飯前。
親類縁者にすら見分けられない程の変装術を駆使し、得意のマジックでビッグジュエルを狙う。
怪盗キッドが「コナン」の世界観に与えた影響は計り知れないと考えます。

なにせキッドが登場したことで「身内でも見破る事が困難な完璧な変装術」が存在し得る世界なのだと読者に認識させたのだから。

この事を実感出来るのが、コミックス27巻収録「バトルゲームの罠」あたりから始まる壮大な「ベルモット」編ですね。

特に、一つの節目ともいえる第42巻。
「黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー」では、「変装」がトリックの中核となっているにも拘わらず、読者にコレをアンフェアであるとは感じさせないのです。

以降も、しばしば「変装」は作中で用いられており、「コナン」という作品にとって切っても切れない程重要なファクターとなっています。

この「身内でも見破る事が困難な完璧な変装」がミステリ的観点から見てフェアであるというのは、先程も書いたように事前にキッドを登場させたからですね。
「漫画」ではOKでも「ミステリ」ではアウトとなるような非現実的な設定も、事前に提示さえしていればOKなのです。
更には物語的にも有希子の変装術はベルモット(シャロン・ヴィンヤード)に教わったものであるという設定まで作って、より世界観に馴染むように工夫されています。

でも、シャロンがいる以上キッドは必要なかったのかもしれません。
彼女が変装の名人である事は、42巻のずっとずっと前…35巻の時点で読者に提示されていますから。
ただ、キッドが登場せずに、いきなりシャロンが出た場合、シャロンの使う高度な「変装術」の設定に読者は面喰ったのではないかなと思います。
キッドのような本当に突き抜けた非現実的なキャラが先に登場していたから、シャロンの変装術も割とすんなりと受け入れられた気もします。

以上のように、キッドが「名探偵コナン」という作品に及ぼした最大の功績は、リアリティーの無い「漫画的要素」とリアリティーが不可欠な「ミステリ」を両立させた事だと考えます。

バーボンの正体を考える

という事を以前別ブログで書きましたw
ぶっちゃけ↑の文章はその転載です。(ちまちまと修正は入れましたが)

ここから少しだけ新しい事を書いてみますね。

もう本誌でここまで分かってるんでしょうか?まだならば良いのですが…。
判明していてもコミックス派の自分には知りようが無いという事で。


ではでは。
バーボンと目されている沖矢昴、世良真澄、安室透、それぞれの"正体"について僕の考えを書いていきます。

沖矢昴

普通に赤井秀一だと思いますw
何の捻りも無いのですが。

バーボンを飲んでいた事。(赤井はバーボンが好きと65巻でキャメルが証言)
顔に火傷のある赤井を見て「昔からよーく見知った顔だから(以下略)」というセリフ。(67巻)
等々。
コナンが気を許していて、灰原が組織臭を感じている事もそうですね。
もうこれは普通に沖矢と赤井を繋げて考えていいと思いますね。

世良真澄

これも捻りが無くて、赤井の妹だと思うです。
顔が似てるから。
ジェイムズは彼女を知っているのでしょうね。
多分赤井の家族ってFBIの証人保護プログラムを受けていたのでしょうから。

赤井が組織に潜入していたのが5年前から2年前の3年間。
世良が親と共にアメリカに渡ったのが3年前。
微妙に符号しませんけれど、名前も国籍も変えられてアメリカに居たんじゃないかな?

日本に戻った理由は、赤井の捜索。
あとは若しかしたら小さい頃から新一を知っていたのかもですね。

彼女が赤井の妹だと、瑛祐と設定が似通ってしまうので違うような気もしますが、ただ現状はこう普通に考えた方が良い気がします。

安室透

てなわけで消去法で彼がバーボンかなと。
76巻にてベルモットとの何らかの約束を取り付けている事が判明しました。
という事は、2人は組織内でも協力関係にあるという事。
ベルモットは、コナン、蘭に手を出すなと言う約束で協力している気がします。

では、ベルモットが協力している事とは何か?
僕は変装術だと思っています。
今の「安室」の姿もそうでしょうし、あとは火傷赤井。
あれもバーボンでしょうね。

火傷赤井が出て来たのは、
65巻の「銀行強盗事件」。
67巻の「デパート脅迫事件」。
そして76巻ですね。

65巻では、右手で拳銃を撃っていました。
この事から、赤井本人説と「沖矢と同一人物説」は消えます。
赤井と沖矢はともに左利きですしね。
勿論利き腕で無い方でも拳銃は撃てるでしょうし、その可能性を残すべきなのですが、この漫画では利き腕って結構重視されてるんですよね。
それに、わざわざ火傷赤井が利き腕で無い方で発砲する理由もありませんので、火傷赤井が右利きだというのは間違いないかなと思う。

また、67巻でベルモットと火傷赤井が同一時間に別の場所に居ることから、ベルモットの変装の可能性も消える。
それにベルモットは火傷赤井を射殺しようとしていたジンを止めてますしね。
火傷赤井が仲間(バーボン)だから、何も知らないジンを止めに入ったのだと思うです。

最後に76巻より、世良の変装説も消えます。
理由はベルモットの時と同じです。
彼女なら帽子を目深に被って、火傷のメイクをするだけで良いので、一人で「変装」出来るでしょうけれど、この可能性も消えたのかなと。

以上より、火傷赤井はバーボンであると推測します。
安室は右利きっぽいですし、火傷赤井=バーボン=安室と。

火傷赤井の姿でうろついていたのは、本人のあぶり出しや、「真実」を知っている者がうっかり自分に近づいてこないか探っていたのかもですね。

とはいえ、根拠としては乏しいですね。
あとは、安室が小五郎にメールを送ったりすれば確定なのですが。
(この時小五郎が自分のメルアドを安室に教えて無い事を示唆すれば完璧w)
67巻で火傷赤井が小五郎にメールを送ってますので、バーボンは小五郎のメルアドを知っているでしょうし。

おわりに

う〜〜む。
内容の無い記事となりました。
上に書いたような推理は、多分誰だってしていますよね。
ただ、ざっと読み返してみて思ったのですが、手掛かりが殆ど無いんです。
これは推理とかしないで、提示された真相に純粋に驚いた方が良いという事なのかもしれない。

そうそう。
「赤井射殺」の時の描写で気になったのですが、赤井と思われている死体はどうして左手をズボンのポケットに入れているのでしょう?
1発目で胸を撃たれた際、赤井は左手で胸を触っているんですよ。
右手はその時もポケットでしたが。
その後、何故か左手もポケットに戻している。
クセ…なのかもしれないですが、何かあるんじゃないかなとか思いましたが、その何かが思いつかなかったw

ダメだ。やっぱり自分には才能が無いです。
78巻は年末でしょうか…。それまで長いなぁ。