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アニメな日々、漫画な月日

アニメ、漫画の感想・考察

「ご当地アニメ」の定義って何だろう?〜だから「つり球」は面白い

この記事は

「つり球」の記事です。
はい。それ以上でもそれ以下でも無いです。

ご当地アニメって何?

ご当地アニメ。この言葉、最近よく見かけます。
で、これって何か定義とかあるのかなと考えるようになりました。
考えたのですが、多分定義とかは無いですよね。

作中でどこどこが舞台になっているという事が分かったり、舞台となっている町が宣伝を始めたりすれば、それだけで「ご当地アニメ」になるんじゃないかな。
「ご当地アニメ」でググって、ヒットしたサイトさんの一覧を見渡しているとそんな風に思いました。

でもこれ、ちょいと違うんじゃないかなと。
というか、そんな事で呼んで良いものなのかなと思うんです。
もっと明確な定義が存在して、それを満たしている作品だけを「ご当地アニメ」という括りに入れたい。
そんな事を思っております。

僕なりの定義

何故僕はそんな事を考えているのか。
あるアニメを見ていて、「〇〇が舞台のアニメ」⇒「このアニメはご当地アニメです」という流れに疑問を持ち始めたからです。
ご当地アニメを名乗る事。それをその町が喧伝(宣伝)する事は全然良いと思っています。
「聖地巡礼」も地元の人の迷惑にならなければ、良い事尽くめ。
これらの事は、寧ろアニメが好意的に捉えられるのですから、バンバンやって欲しい。

僕が疑問なのは、作品自体…でしょうか。
その作品側が「ご当地アニメ」を謳っていて、かつ、「どこの町を舞台にしても変わらないんじゃないかな」と感じた場合にのみ、「ご当地アニメ」の括りに入れるのはどうなんだろうと思うのです。

これは個人的な感覚ですし、結構無茶苦茶言っていると自分でも思います。
作品が「ご当地アニメ」だろうとそうじゃなかろうと、僕を含めてアニメを見てる側にとってはどうでも良いというか、どっちでもいいから。
そんな事に拘るのはオカシイと思うのですね。自分のことながら。
でも、拘っても良いんじゃないかとも思うのです。

折角現実に実在する町を取り上げて、作品の舞台にしたのですから、その長所を最大限に活かして欲しいんですよね。
実在の町並みや建築物、観光施設を背景に描くだけでは無くて、もっと作品の根幹、物語や設定にどっぷり絡ませて欲しい。
というかそこまでして漸く「ご当地アニメ」と呼べるんじゃないかと思うのです。

という訳で、僕が「これはご当地アニメと呼べるよな〜」と思える作品を一つご紹介。
超有名作品ですがw

ヴェネツィアならではの職業を題材にしたから「ご当地アニメ」

「ARIA」シリーズです。
天野こずえ先生の漫画を佐藤順一監督、ハルフィルムメーカー制作で、テレビシリーズ3本、OVA1本が作られた超人気作です。
この作品を「ご当地アニメ」と呼ぶというと、大方の人が首を傾げるんじゃないでしょうかw
僕も厳密には違うと思う。
だって、テラフォーミング(人類が住めるように環境整備)された火星のネオ・ヴェネツィアを舞台としているのですから。
SFの非現実な都市を舞台にしていて(しかも外国の町がモデルですし)「ご当地アニメ」は無いだろうと。

でも、これも広義的には「ご当地アニメ」と呼んでも良いと思うのですね。
ヴェネツィアである必然性が、しっかりと物語に絡んでいるのですから。

僕が「ARIA」をご当地アニメだと考えている理由は2つです。
架空の都市といっても現実のイタリアのヴェネツィアを模しているので、かなり忠実に「再現」されている事が分かるというのが理由の一つ。
とはいえ、これだけだと上に書いたようにご当地アニメとは呼べない。(個人的に呼びたくないというだけですがw)

2つ目が重要で、ゴンドラ漕ぎというヴェネツィアならではの職業を取り入れているから。
これはヴェネツィアやそれをモデルにしたネオ・ヴェネツィアを舞台にしなければ出来ない事。
実際のヴェネツィアのゴンドリオーネは「男の仕事」である為男性しか居ませんが、それはフィクションならではのアレンジという部分で説明できる。

このように、ヴェネツィア(ネオ・ヴェネツィア)である必然性があるから、僕はこの作品は「ご当地アニメ」と呼んで良いと考えるのですね。
余談ですが、久々に第1期第1話を見ました。超癒される。
そしてヴェネツィアに超行きたい。今すぐ行きたい。疲れを癒したい。

「つり球」が面白い

さて。今放送されているアニメの中で、僕がこの「ご当地アニメ」と呼びたい作品が一つあります。
「つり球」です。

江の島を舞台としたこのアニメですが、非常に面白い。
釣りアニメをしながら、SF要素を入れて、話のスケールもどんどん回を追うごとに大きくなっていく。
で、このアニメ、何が良いかというと、江の島である必然性を盛り込んでいる事。

先ずは、釣りという要素。
回りをぐるっと相模湾に囲まれた江の島では、磯釣りが盛んで、釣船も出ている。
でも、釣りなんて魚さえいる場所(海や川など)があれば、何も江の島である必要は無いですよね。
ただ、逆を言えばそういう場所でしか出来ない事。
江の島はそういう条件に適合した場所であり、作品に反映されている。

2つ目は食文化に関して。
しらすは、片瀬漁港が整備されて以来の江の島を代表する特産物であり、しらす丼は非常に有名な料理です。
湘南地区…鎌倉や江の島あたりは、しらす料理を提供する飲食店が本当に多いんですよね。
イタリア料理店に入っても、しらすを使った料理があるくらいw
そんな地元の名物を全面に出している。

さらに、ユキらが釣りをしている時に叫んでいる「えのしまどーん」ってやつ。
江の島丼の事ですが、これも実在の名物料理なんですね。
これは知らなかったので、驚きました。
しかもwikipediaに専用のページまであるというwww
えと、この料理。江の島にある「ハルミ食堂」という店が発祥と言われているそうです。

以上のように、江の島である必然性を盛り込もうとされている。
舞台が江の島以外には考えられない。

「つり球」がご当地アニメと呼ばれているかは知りませんw
でも、僕はこのアニメをそう呼びたいですね。
ただ単に実在の町を舞台にしただけでは無く、そこに必然性を加えたから「つり球」は面白い!!
と僕は思うのです。


さて。
どうやら次期も江の島が舞台のアニメがあるようですね。
しかもまたオリジナルアニメ!!
P.A.WORKS制作の「TARITARI」。楽しみっす!!