Mangaism

アニメ、漫画の感想や考察を書いてます

総括[2] 「ちはやふる」

この記事は

2011年秋アニメ総括記事2つ目は「ちはやふる」です。
ネタバレありますのでご注意下さいませ。

どんな時代でも青春モノは強い

人が変わって、時代が変わっても、このジャンルは強いですね。
首尾一貫変わらなかったのは「かるたへの直向きな情熱」でした。
競技かるたの魅力につかれた人々の情熱をただ只管に追った渾身の青春アニメ。

何かに一心不乱に取り組む姿勢というのは、必ずそれを見るものを虜にすると僕は思うのです。
視聴者である僕も、そして作中世界の住人達(部活の仲間や顧問の先生)も新の・千早のかるたに捧げる情熱に感化されて、夢中になってしまった。

夢中になれる程かるたへの愛情が詰まった作品であったと言えるのではないでしょうか。

「少年漫画ぽい」という評価を再評価

「ちはやふるは少年漫画っぽい作品だと評されているけれど、そうは思わない」

以前ツイッターか、ブログか。
意訳していますが、どこかでどなたかが仰っていた言葉です。
誰が言っていたのか思い出せないのが悔しい。
その理由まで書かれていたような気もするのですが、それも思い出せない。

でも、この言葉だけはしっかりと覚えていて。

僕もずっとこの作品は少年漫画テイストに溢れた作品だと思っていました。
なので、この言葉は自分に無い観方だと思っていたのですが、それ以上の感情は持てないで居ました。
少なくとも共感は出来なかったのです。

でも、いざ振り返ってみると「ナルホド」と。

少年漫画の基本はやはり「勝利」なのではないでしょうか。
敗北もあるし、努力もある。
挫折だってありますが、最終的には「勝利」で終わります。

んでも、このアニメ、少なくともアニメ化された部分だけを取り出してみると、勝利よりも敗北の方が印象に残っています。
アニメ最後となった試合にも負け、千早を負かした相手もやはり負けて。
「敗北」で終わった作品だったと思うのです。

この点「ヒカルの碁」をやはり想起しちゃうのですが、ヒカ碁は置いておいても、どうも少年漫画らしくないです。
一部の作品を除けば、「敗北」で終わる事は先ず考えられないですから。

そうなると、この作品は「少年漫画らしさ」は無いと言えるのではないかなと思い始めました。

まとめ。

「敗北」から何を汲み取れるか。
僕はこの重要性に気付かされました。
千早たちは負けて、挫けて、凹んで。
それでも前を向いて、負けからいろんなことを学び取って進んでいました。

勝ちでは得られない何かを得られれば、負けは決して悪い事では無い。

このアニメを無理矢理ジャンル分けするならば、僕は「スポ根青春アニメ」という括りにします。
恋愛要素もありましたけれど、千早に全くその気がなかったように見えた為、スポ根要素の方が強く見えましたので。
でも、決してカタルシスを得られるようなスポ根アニメではありませんでした。
負けて挫けて凹んで。
それでも情熱を失わずに突き進む千早達の青春を追いかけたスポ根アニメ。

2クールが非常にあっという間に感じれた作品。
是非是非続編を見たい作品ですね。2期切望!
無理なら原作に手を出します!>