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アニメな日々、漫画な月日

アニメ、漫画の感想・考察

「パパのいうことを聞きなさい!」 第6話 明るいオープニングと暗い本編の齟齬に関して

【アニメ】2012年放送 アニメ

この記事は

「パパのいうことを聞きなさい!」に関する考察記事です。
ネタバレありますのでご注意下さいませ。

何度見ても違和感ありまくりのOP

僕にとってオープニングって只の映像という認識では無いんですよね。
その番組の顔…作品内容を端的に表しているイメージクリップなのだと思っています。
オープニング映像を見れば、どんな内容の作品なのか誰にでも分かる。
そういうものだと思っていて、だからスンゲェ重要なものだと認識しています。

そうでなくてもオープニング主題歌がかかって、映像が流れると、それだけで視聴するためのスイッチが入るというか。
今から始まるんだなという気分になりますよね。

さてさて。この「パパ聞き」というアニメ。
「ジャンプSQ」でのコミカライズを読んでいた為、酷く暗く重い作品であるという認識を事前に持っておりました。
だから、そのオープニング映像には違和感を覚えました。
それは未だに変わっていません。
曲もポップでどこまでも明るい恋愛を謳ったもの。
映像自体にも暗さは微塵も感じません。
オープニングだけ見ると底抜けに明るいラブコメディに見えます。

何故、このような本編に合わないオープニングになったのか?
ちょっと考えてみました。

誰に主眼を置いているか

特に意味は無いとは思うのですね。
あまり深く考えずに、明るい曲を採用して、それに合わせて映像を作っただけなのかもしれません。
なので、こんなこと考えること自体意味なさげなのですが。

で。ず〜〜〜っと考えていたのですが、2つほど思いつきました。
1つ目は、ギャップを狙ったもの。一回限りの大技ですけれども。
作品を全く知らなかった人は、第2話の急展開に仰天された事と思います。
和やかに・楽しげに・ほんわかとした空気で描かれていた2話まで。
終盤でいきなり、何の前触れもなく小鳥遊夫妻の死が描かれてしまう。

オープニングを見て、終始明るいラブコメが展開されると思っていた人は絶対に驚いたはずです。
コミカライズを読んでいなければ、僕だって驚いていたと思います。

この演出効果だけを狙った為の明るいオープニング…というのが最初に考え付いた事なんです。
けれど、そんな訳無いですよね。
いくらなんでも、ねぇ。
たった1回の為に大事なオープニングの方向性を決めちゃうのは…ねぇ。

という事で2つ目の考えなのですが…。
その前に。
このアニメ。誰に主眼を置いて見ていますか?
もっというと、誰に最も感情移入をして見ていますか?
誰に感情移入しているかで、このアニメって色々と見え方が変わってくると思うのですよね。

主人公の祐太目線だと、姪っ子たち3姉妹が可愛くて仕方ないんじゃないでしょうか。
この3人の為に頑張る姿に感動し、応援しているんじゃないでしょうかね。
リアリティには乏しいかもしれませんが、一種の育児ドラマに近い作風に写る…のかもしれません。

次女の美羽はどうでしょう。
どこか姉の空よりもしっかりした一面を見せる彼女。
夫妻の死に傷つきながらも、姉をサポートし、妹の面倒を見る。
彼女中心に見ると、ホームドラマのような感じになるのかな。

長女の空だと、やはりラブコメ要素が強く出る筈です。
小さい頃に会って以来、密かに想っていた祐太との暮らし。
望んでいなかった生活ではあるし、大変な面も、悲しい事もいっぱいある。
けれど大好きだった「お兄ちゃん」との暮らしをどこか喜んでいる部分もあるんじゃないでしょうか。
やはり彼女の目線で作品を見るとラブコメになりそうです。

という事で、このアニメも空の目線で描いているんじゃないでしょうか。
ストーリー自体は原作準拠なのでしょうね。恐らく。
でも、同じ事を同じように描いていても、誰に感情移入して作るかでアニメ全体の雰囲気は変わる筈です。
空に感情移入して作られているから、オープニングがラブコメ調なんだと思います。
普通の人ならすぐに思いつくであろう、こんな事を考えつくのに相当な時間を要するのですから、
本当に僕はまだまだだとつくづく思いますねw

ちなみに、僕は三女のひな目線で見ています。
決して佐古先輩に感情移入している訳では無いですよ(笑
そうではなくて、ひなに感情移入しているから、このアニメは僕にとってどこまでも重く暗い作品なのですよね。

普段は明るい可愛らしい子です。
けれども、まだまだ本当に幼い子なんです。
小鳥遊夫妻が亡くなって、一番ショックを受けて悲しむのは、この子なんですよね。
唯一夫妻両方と血が繋がっていますし、なにより「死」という概念すら知らない年端もいかない年齢なんですよ。
真実を知った時、どれだけ悲しむのか。
考えるだけで鬱になります。

そんな僕だから、6話は本当にキツイお話でした。

小鳥遊家に戻った際の「(パパとママは)遠くへ行っちゃったんでしょ」というセリフが先ず悲し過ぎです。
「二度と帰って来れない」という最も大事な部分が欠落していて、誰もそれを言えないでいる。

終いには、ひなのお願いですよ。
「おいたんの(幸せの)為に笑う」と無邪気な笑顔をするんですよ。
誰だって、この笑顔を曇らせたくないですよ。
本当にどこまでも鬱なアニメですよ、全く orz

とはいえ、夫妻の死が実は無かった事に出来るような設定ではあります。
ひなの為にも夫妻が実は生きていたというラストシーンで終わってくれると嬉しいな。